夏休みの帰省に一度寝台列車に乗ってみようと時刻表を見ると、カシオペア号なる寝台列車があることを知りました（本当に無知でした）。これはすばらしいと、さっそくＪＲみどりの窓口にて乗車券を購入。６歳、２歳、０歳の３人の娘がひろびろ使えるようにと、展望室タイプにしました。ところが、のちのちＨＰなど見ているうちに、展望室はおろか、カシオペア号に乗ること自体がとんでもないプラチナチケットであることを知り、どうしてチケットがとれたのか不思議でなりませんでした。
襟を正して、さあいよいよ乗車の日。近所ということで、南千歳駅からの乗車です。あいにくの雨でしたが、ＤＤ５１重連に牽かれて入線してくるカシオペア号の堂々とした姿に感動しました。
カシオペアスイート展望室は、とても窓が大きく室内も清潔感にあふれています。感激していると、車掌さんが来て検札。そして記念オレカを買いませんかと。台紙に「カシオペア号乗車証明書」とあるのを見て、思わず買ってしまいました。
次にお姉さんがウェルカムドリンクを持ってきてくれましたが、「展望室とれてよかったですね」と言ってくれました。本当にどうしてとれたんでしょう。
夕食はディナーセットを部屋に持ってきてもらいました。ビーシチューにライス、そしてコーンスープのおいしいこと。チーズとデザートも後の楽しみにと、ゆったりした気持ちにさせてくれます。列車内での食事などあまり期待していなかっただけにうれしい誤算でした。
展望ですが、前には機関車がついて、正面こそ見えませんでしたが、左右がよく見え、夏の長い陽が落ちて暗くなるのが残念でなりませんでした。最後尾のラウンジカーにも行ってみましたが、苦労して行った割には人が多く、やはり自分の部屋が一番いいと思いました。
函館駅ではホームで大撮影大会が始まり、ちょっとハズカシイ思いをしました。ここから青森までは逆向きの景色が楽しめるわけですが、圧巻は青函トンネル。暗いトンネルにともる灯りが後方に去って行く景色は幻想的でした。そしてこの景色はここに乗らないと見られないのだと思うと、また格別です。
結局青森駅の機関車付け替えを、これも特等席で見学しベッドに家族５人雑魚寝。列車の横揺れが心地よく、ぐっすり眠れました。
翌朝、目の前の機関車がＥＦ８１に変わっているのを見つけた娘が、どうしてどうして、と聞いてくるのには参りました。
こうして、あっという間に夢のような時間は終わってしまったのですが、いまだに時刻表を見て、カシオペア号はいまどのへんを走っていると妻と話しています。
正月の帰省もぜひカシオペア号で、と考えています。