７月２２日に広島へ出張する機会があったので、帰りは子供の頃から１度乗ってみたかった「あさかぜ」を利用することにしました。今回は是非「シングルデラックス」に乗ってみたいと思っていました。出発の１０日位前にみどりの窓口に行きましたが、あっさりと入手出来ました。
前日は大阪で仕事をし、２２日の朝に初めて「ひかりレールスター」に乗り広島まで行きました。レールスターは噂通り普通席でもシートが２列ずつでゆったりしていたので、とても気に入りました。東京 - 新大阪間でも走らせてほしいと思います。
仕事を終え広島駅へ。２０時発でしたが、１９時４０分位に改札を通り、ホームで弁当と酒を買おうとしました。ところがどこの売店にも売っていなかったので、もう一度改札を出させてもらい、大急ぎで駅ビルの店で弁当と酒とつまみを買いました。
「あさかぜ」が到着する４番線で待っていましたが、「あさかぜ」に対する案内放送が全くなく、電光の行き先案内表示だけでした。帰宅ラッシュ時間帯で忙しいのかもしれませんが、やっぱり口頭での案内放送がないと旅の楽しみは半減してしまいます。定刻より５分位遅れて入線してきました。案内表示では９両になっていたのに、実際は１３両フル編成でした。私は９両の場合の乗車位置で待っていたのでずいぶんとずれてしまいました。
シングルデラックスは３号車、今晩の私の部屋は５番です。個室内は非常にコンパクトにまとめられています。ベッドは十分に広いし、洗面台もある。ビデオは「ハリーポッターと賢者の石」をやっていました。しばらくすると、車掌さんが検札に来ました。カードキー，シャワーカード，そしてアメニティセットをくれました。シャワー室の使用状況が部屋から確認出来ますが、空いていたのでとにかく汗を流そうとシャワーをしに行きました。シャワーの後は、ラウンジカーにある自動販売機でビール（２５０円）を買い弁当を食べました。１０００円のもみじ弁当というものでしたがまあまあでした。後はラウンジカーで一服しながら本を読んだりしてゆったり過ごしました。
倉敷到着の手前で、友人のＫ君に電話しました。彼とは１５年以上の付き合いなのですが、つい１年前に初めて鉄道ファンであったことを知らされました。ずっと音楽仲間であったので、お互いの隠れた趣味については全く気付きませんでした。Ｋ君は今回私が「あさかぜ」のシングルデラックスに乗車したことをとても羨ましがっていました。でも彼も９月末に旅に出るようで、どの列車を利用するのかは未だ秘密だそうです。
しかしながら、今の「あさかぜ」は個室車両はシングルデラックスの１両のみ。昔のようにソロやデュエットの車両も加え豪華な編成にしてほしい。開放Ｂ寝台の車両ばかり連結した編成では今の時代には全くそぐわないと思います。九州方面のブルートレインが衰退する中、なくしてしまうのではなく、飛行機や新幹線では味わえない列車の旅の楽しみを満喫出来るような列車に変身してほしい。寝台列車が１部のマニアの利用だけでなく、旅をする全ての人が選べる対象になってほしい。定刻の７時２分に横浜に到着。終点東京に向け遠ざかるテールマークを見送りながらしみじみと感じたのでした。