皆様こんにちは。２００３年が始まりました。私自身昨年も出張等があると必ずといっていいほど寝台列車を利用しましたが、それの将来を案ずる一人として今年も出来る限り利用したいと思っています。
今年の第一弾がやってきました。１月２４日（金）に大阪への出張が決まりましたが、２５日は午前中から家族と出かける約束をしていた為、翌日早朝までには帰宅しなければなりません。通常なら「銀河」を利用するところなのですが、たまたま連絡があった前職の友人に出張の折を話すと、ＯＢも含め何人かで飲み会をやろうということになりました。例の如くこの友人達は付き合いのいいヤツばかりなので、２次会まで行くのは確実。大阪２２時２２分発の「銀河」を利用するのをあきらめ、乗車時間は短くなってしまいますが、今回で３回目となる「サンライズ瀬戸」を利用することにしました。
切符を買いに今回は自宅近くの百貨店内にあるＪＴＢに行きました。前の２回は「シングル」を利用しましたが、今回は「ソロ」をリクエストしました。「シングル」との違いを体験したい意味もありました。ところが発券されてきた切符を確認すると、シングルツインになっていました。窓口の方に「ソロを希望したのですけど。」と言うと、「Ｂ寝台だとこれになりますけど。」と言われ、「満席なのですか？」と言うと、「少々お待ちください。」といって奥の方で上司と思われる方と相談していました。どうも予約端末の使用方法がよく理解されてなかったらしく、６，７分待たされたでしょうか、「大変失礼致しました。」と１０号車８番の「ソロ」のチケットを渡してくれました。私は「あまり購入する人がいないでしょうから仕方ないですね。」と返しておきました。また、以前、三ノ宮から乗車した時に乗車日を間違って購入した経験がありましたので（昨年９月２９日付乗車記参照）、きっちり２５日付になっているか確認しました。
当日の夜は７人の友人が集まり心斎橋に行きました。最近開店したらしい、ソニータワーの近くの「りゅうぼん鰻谷」という６階建ての和食の店に行きました。高級感漂う店内は全て個室になっているのですが、カップルからグループまで対応出来るように大小様々な個室があります。料金が気になったのですが、幹事に言わせると１人２，９００円の鍋コースにしたとのこと。この安さで「付き出し」「刺身の盛り合わせ」「かき揚げ」「鍋」そして「雑炊」「デザート」とボリューム万点でした。鍋は海鮮と肉がふんだんに入っていましたし、特に「かき揚げ」は絶品でした。さすがやっぱり食いもんは大阪やなと新ためて実感しました。
腹一杯になり、みんなほろ酔い状態になったところで、クイーンズコートにある「Ｉｔｉｓ」というダイニングバーに行きました。クイーンズコートといえば、約２０年程前に建てられた飲食ビルで、当時はミナミで最もトレンディなスポットとして脚光を浴びましたが、バブルの崩壊と新風営法の施行により衰退してしまい閉店する店が続出。一時は廃墟のようになってしまいましたが、この１０年程前から新たに開店する店も増え活況を取り戻して来ました。「Ｉｔｉｓ」も今年で１０周年を迎える店で、私は５年程前から通い始めました。３年前に横浜へ引っ越してからも、出張の機会があれば顔を出していましたが、２ヶ月に１回ペースで大阪に行っているのに関わらずここ１年位顔を出していなかったので、久々の再会にマスターは喜んでくれました。いつもはここで飲み始めると帰るのを忘れ夜中の２時、３時まで腰を落ち付けてしまうのが普通なのですが、残念ながら出発の時刻が近づいて来たのでまたの再会を約束し店を後にしました。
地下鉄御堂筋線の心斎橋駅２３時５８分発の梅田行きに乗り（最終１本前、大阪の最終電車は早い？！）、梅田へは０時５分に到着。ＪＲ大阪駅１１番線に向かいました。ところが、案内表示を見ると１０分遅れで到着予定とのこと。先に到着した「あさかぜ」は０時３２分定刻に出発して行きました。これには３人位の人が乗り込んだようです。しばらくすると案内放送が流れ、広島駅付近での事故により遅れが出ているとのこと。でも「サンライズ」は広島を通過しないので、むしろ「あさかぜ」の方に遅れが出るはずなのになと思いました。ただでさえ乗車時間が短いので、まだかと待ちわびていると、０時４７分にやっと入線して来ました。
約１０人近くの人が乗り込んだでしょうか、すぐの発車となり寝床である１０号車８番「ソロ」に向かいました。すぐに車掌さんが検札に来たので助かりました。「シングル」の場合は、階下室と階上室との通路が別になっていますが、「ソロ」は一部の客車寝台と同様、上段へはドアを開け階段を上るしくみになっています。今回は上段でしたが天井が低く、立とうとすると少し階段を下りないといけません。「シングル」はドア付近で立つことが出来ますが。あと違いといえば、テーブルがないこと。でもカップホルダーが付いていますし、窓側に少しつまみ程度のものは置けるので大して問題はありません。今回のように、ほとんど寝るだけであればこれで十分だと思います。ただ、「シングル」でもそうですが、客車寝台の個室のようにヒジ置きがなくゆったり座ることができません。始発駅から乗車する場合などは、室内での過ごし方に工夫が必要だと思います。すぐに寝ようかと思いましたが、やはり旅は楽しいもの。買ってあったナッツをつまみにワインの小瓶を開けました。１時３０分位になって、タバコを吸いに１３号車のデッキに向かおうと個室を出てドアを閉めようとしましたが閉まりません。内側からは問題ないのにオカシイなと思いながら何度かトライしましたが、他の乗客に迷惑になるのであきらめました。ついでに車内を見て回りました。「シングルツイン」と「ノビノビ座席」に若干の空きがありましたが、ほぼ満室でした。結局、寝床についたのは２時を回っていました。通常なら耳栓をするのですが、今回は酔いも適度に回っていたせいか忘れてしまい、即熟睡してしまいました。
翌朝６時２５分頃、おはよう放送で目が覚めました。ちょうど大船駅を通過していました。遅れていることを期待したのですが、定刻通り運転しているとのこと。少々残念ではありましたが身支度を整えました。定刻６時４４分に横浜に到着。眠い目をこすりながら「サンライズ」の雄大な姿を見送りました。
でも大阪から乗車する場合は、旅を楽しむ意味でもやっぱり「銀河」のほうがいいですね。１時間位ゆっくりして６時間は睡眠出来ます。前回と同様今回も４時間程度の睡眠だったので翌朝は少々キツイです。次回「サンライズ」を利用する時は下りで、まだ訪れたことのない出雲市まで行ってみたいです。あと、昨年は出張での利用ばかりだったので、７才になった息子が私が寝台列車を利用するごとに「僕も乗りたいのに！」と文句を言っています。今年の目標として、１度は休みを利用して家族と一緒に乗車してみたいと思っています。