3月10日にトワイライトエクスプレス札幌ゆきに乗車しました。
週末に急遽、有休消化のために2週間休暇をもらえたので北海道に行けたらと思い、その日の会社帰りになんとなく窓口でロイヤルの空室を確かめてもらったところ、なんと2室も余っているとのこと。これはめっちゃラッキーと購入したのでした。
さて乗車当日11時過ぎに大阪駅に大和路快速で到着。3号車食堂車の停車位置付近には客室乗務員、厨房内で働く人、そして食堂車に積み込む食材が準備されにぎやかです。列車が10番線に入線するとあわただしく食材の積み込みが始まります。また、トワイライトに乗車する人、小さな子供づれのギャラリーが先頭機関車と最後部スイートで写真を撮ったりしています。ただ機関車はホームより少しはみ出るくらいで停車しているので機関車前面を入れての写真は困難です。停車位置の配慮をお願いしたいところです。
いよいよ乗車、指定された2号車2番の部屋に入ります。感想は広い、一人でこれだけのスペースを使えるなんて贅沢だなあと思いました。個室内をいろいろ調べたりしていると客室乗務員の方が来てウエルカムドリンクのオーダーと夕食・朝食の確認に来られます。
定刻に大阪駅を出発。しばらくは通路側に同時発車した京都線新快速と併走します。新快速の乗客から熱い視線が。またどの停車駅でもめずらしそうにこちらを眺める人が多くいます。そういった人たちのおかげでさらに贅沢な気分になれます。
琵琶湖を右手に眺める頃、食堂車ランチタイムの営業の放送が入ります。軽食やケーキセットも用意されています。敦賀駅で機関車交換のため長時間停車。敦賀の駅弁、そのほか買い物をする乗客も多くいます。ドアが開いて先頭へ行く頃にはもうすでに機関車は切り離されホームの端へ。この日は北風が吹き寒かったのですが多くの人が先頭にやってきて写真をとっています。車掌さんに写真をお願いしている人もいました。この駅では大阪と違い機関車を前から撮れます。
機関車を付け替え出発。私は9号車から後ろへ向けて移動。個室はほとんど埋まっているようでした。またロイヤル、シングルツインを2人で使用している人も多かったです。サロンカーで休憩。マガジンラックには関西ウォーカー、北海道ウォーカーそして時刻表が入っていました。これらを読んでいるうちに右手には白い雪をかぶった山々が見えます。
5時を過ぎるとお弁当（熱いお茶つき）が部屋に運ばれてきます。値段のわりにいろいろな食材が用意され、ボリュームがありとてもおいしかったです。サロンカーで食事している人も大勢いました。その頃には列車は海岸線に沿って進み、天気がよければ日没も見れたのですが。
個室内のシャワーを浴びることにします。いざシャワーのお湯を出してみると熱いお湯が出てくるまで時間がかかります。1分半ほど出していてやっと熱くなりました。裸になってからシャワーを出すと熱くなるまでのあいだ寒い思いをするので、シャワーを出してから服を脱ぐのがよさそうです。列車の中でのシャワーは初体験。いつもとは違う感覚に思わず鼻歌も出てしまいます。
パブタイムにまた食堂車へ。生ビールと生ハムを注文。メニューには\350のポテトフライなどリーズナブルなものもあり豊富です。ただ食堂車へ来る人はランチタイムに来た人とほとんど一緒。もっとたくさんの人に利用して欲しいものです。
眠たくなってきたので、ベッドメイキングをします。ロイヤルのベッドは昼間ソファになっているものの背もたれを手前へ倒すことにより広いベッドになりついでにシーツも引けてしまう優れものです。毛布は通常の寝台と同じ幅の狭いものでした。2人でも十分なスペースです。
午前3時からの青函トンネルの説明を聞くため早めに横になります。10時くらいまで車内アナウンスはありました。レールのジョイント音を聞きつついつの間にか眠っていました。午前2時過ぎに目が覚め、サロンカーへ行くと薄暗い車内に先客が2人ほど。程なく青森駅に着き車掌の交代と機関車交換。青森駅付近では雪も降る寒い中、踏み切りごとに多くの保線員が作業しており、列車の安全運行のための隠れた部分を見ることができました。車掌がやってきて説明を始める頃には20人ほどが集まってきていました。この日は定刻より10分遅れで走っているとのこと。3:17に緑の光があらわれ青函トンネルへ入っていきます。青函トンネル開通までの歴史、構造、海底駅の説明等あり興味深く聞いていました。
北海道側に出ると未明の函館の夜景も遠く眺められます。五稜郭での機関車交換のショックをベッドで夢うつつに感じその後6:20のおはよう放送までぐっすり眠りました。目覚めてカーテンを開けると丁度数年前にできた有珠山の噴火口から煙が出ているのが見えました。線路からそして住宅地から相当近い位置にある様子で少し怖さも感じました。
7:00頃にモーニングコーヒー、朝刊のサービスを受け食堂車に行き朝食をいただきます。札幌に到着すると出口で客室乗務員の方々が見送ってくれました。あえて改善をお願いしたいところを挙げるとすれば、車内アナウンスの音量を個室内で調節できるようにして欲しい。映画も3チャンネル放映されているのですがそれぞれ1作品のみでまたそれほど面白くありません。DVDプレイヤーを個室に装備してソフトのレンタルサービスをすればもっと良くなるのではと思います。もうひとつ、シャワーを使った後の床の水切りが気になったのですが皆さんはどうされていますか？
ぜひ皆さんも一度はトワイライトエクスプレスでの旅をぜひ味わってみてください。車内でもお財布のひもをゆるくして楽しんでください。きっとすばらしい想い出になることでしょう。最後まで読んでいただきありがとうございました。