愛知県でアマチュアバンド活動をしていましたが、この春から茨城県に転勤となりました。これに伴いバンドも脱退することになったのですが、最後のライブコンサートが愛知県知立市で土曜日に開催されることになり、参加するための移動手段として急行銀河に乗車しましたので報告します。
夜行を選択したのは、金曜夕方まで勤務があったこと、コンサート当日の土曜早朝に到着したかったことの二点です。早朝の新幹線は、始発の6:00発ののぞみに乗れば間に合いますが、茨城の住居からは東京駅に6:00前に到達できないことから、これはあきらめました。前日に名古屋宿泊も考えましたが、茨城の会社を定時退社しないと間に合わないことから、より長く茨城に滞在できる夜行を選択しました。
次に夜行の手段の選択です。私は座席車では絶対に眠れないなので、ながらや夜行バスは当初から対象外でした。そこで具体の夜行列車の選択に入りましたが、名古屋近辺で朝に停車する列車が銀河しかないことから、必然的に銀河を選ぶことになりました。
その銀河も、下りは名古屋に到着せず、岐阜に早い時間の到着しかしないということで、一時はこれも無理か、と思いました。しかし、ふと、米原まで眠って行き、戻ればいいんだと思い立ち、銀河で移動することに決めました。
当日は茨城の自宅を21:00頃に出発。バスと列車を乗り継いで東京駅に22:30前に到着しました。銀河に乗るために昇った東海道線ホームは、周辺とは違うそこはかとない旅情を感じさせるものでした。普段乗っている新幹線ホームとは趣が違いますね。客層は老若男女様々でした。比較的若い人の姿も、女性の姿も、家族連れの姿も見られました。
定刻の23:00に出発。B寝台下段で、ビールを飲んで眠りました。横になれるというのはありがたいものです。翌朝5:50頃に米原に到着。そのまま東海道線を折り返すために始発の米原発浜松行きを待ちます。電車を待っている間のホームでは、上りのさくら・はやぶさを見ることが出来ました。結構人が乗っており、起きている方が多かったようです。
知立市の目的地には8:00前に到着。自宅を出てからの移動時間は13時間ですが、途中の７時間は横になっていましたので、実際の移動時間の感覚は６時間程度です。結果として、名古屋に在住の他のバンドメンバーよりも早く会場に到着できました。メンバーの驚く顔を見るのはなかなか愉快な経験でした。
長距離の交通需要というと、どうしても東京対地方、そして新幹線を軸に、という見方になりがちだと思います。実際、もし東京や横浜在住なら、私も夜行は利用しなかったと思います。しかし、今回のように、中規模都市間移動で早朝に到着したい場合、夜行の力が有効な場合があるのです。そして、この需要はあなどれないほど多いと思うのですよね。鉄道に詳しい方には当然かもしれませんが、私は今回自分の試行錯誤でこのルートを利用するに到りました。
今回はうまく要因が重なり、銀河で時間を有効に使うことができました。同じような事情を持つ人たちはたくさんいると思いますが、鉄道になじみの無い方にはあまり思いつかないのではないかと思います。何らかの形で、こういう利用法もあるよ、というＰＲをすると需要喚起にもなるのではと思ったりもしました。ともあれ、時間を有効に利用できる夜行列車は何とかがんばってもらいたいものです。
ライブ終了後、茨城まで帰宅です。知立から名古屋に戻り、東京までは新幹線で帰りました。ライブ会場を19:00頃に後にしたのですが、新幹線は当日指定席が１時間後のものしか取れず、名古屋駅ホームで待ちぼうけをくらうことになりました。到着した東京駅からは首都高速のバスが渋滞ということで、結局自宅に到着したのは0:00直前でした。こちらの移動時間は５時間でしたが、疲労度はこちらの方が高かったことも最後に付け加えておきます。