今回、私はあこがれの寝台列車には乗れず、妻と息子の乗車記取材ということで勘弁願います。
2人は福岡の我が家に三重から、夏休みで遊びにきたオイッコ２人を送り届けるという使命を得て（たぶん言い訳）、三重県に夏休み旅行を計画。行きは、飛行機で名古屋、それからＪＲで三重まで、帰りは・・・と
私が「寝台車はどう？」という言葉に妻は「いい時間であったら」、息子は、泊まれる列車の存在を初めて知り「絶対乗る！」と意見が一致？しました。
早速、ＨＰを開き勉強の始まり、ブルトレの名前は知っていたけど、中身はほとんど知らずＨＰを見るたびに感心しきり、東日本方面の寝台車のすごいこと、それにブルーでない！と横道にそれながらも名古屋、福岡間で乗れる列車を検索すると、”はやぶさ””さくら”がヒットした。
さて、どちらに乗車しようか迷ってるとなんと、鳥栖まで連結運転とある。鳥栖または次の久留米で降車するつもりだったので、鳥栖で降りればどちらでも選択できる。妻が個室希望なので、”はやぶさ”のＡ寝台（1人用）、”さくら”のＢ寝台ソロ（１人用）にしぼられた。１人用個室だが、子供は寝台料金なしで乗れるそうなのでまず安心。値段を見るとソロは普通のＢ寝台と同じ料金だ、個室なのに不思議だったがそういう理由で即決！
さてさて、次は予約だ、今回はまず電話で予約して、鳥栖駅にとりにいった。席は一階（ソロは２階建）間違いなし、滞りなく購入し家へ到着、自分は乗ることがない切符を眺めてると、なにかおかしい、うーんなんだ。そう、子供の分の特急料金が入ってない！免除になるのは寝台料金だけのはず。すぐ、ＪＲ問い合わせセンターへ電話すると、新たな間違いが発覚！乗車券の経路が間違っているそうな、うーん寝台車に乗る人が少なくて発券になれてないのかな。センターの親切な女性の方に手続きをお願いして翌日再度駅へ取りに行きました。駅員さんも、申し分けなさそうでしたが、これも、旅の楽しみの一つとして笑い飛ばしちゃいました。
５日後の朝１０時、仕事帰りの私は鳥栖駅にいた、しかも、１０数年ぶりに”入場券”を買って！６番ホームの向こうに長崎行きの”さくら”用の機関車が待機している。貨物引いてるやつと同じものかなと思っていると、スーツ姿の偉そうにした人が１０数人ぞろぞろとやってきた。周りにはＪＲの制服を着た人が数人・・。その一番後ろを歩く人、ＪＲの制服着てちょっと偉そう、するとホームに落ちてるゴミを見つけて、そそくさと拾ってゴミ箱へ、誰も見てないけど私は見てました。一番偉そうなのにＪＲも捨てたもんじゃない、意外とできそうでできんないんだなこれが。
そうこう、してる内に”はやぶさ””さくら”が構内へ、感想は古い・・。すると、ソロの車両から、私の依頼どおり車内の様子を写すデジタルビデオをもった妻と息子が降りてきた。感動の対面・・とは行かず、３人はそそくさと”はやぶさ””さくら”の連結部分へ・・・。そう、鳥栖では、この２車は切り離されそれぞれ熊本、長崎へと行くんです。しかし、連結部分にはさっきのスーツ軍団が・・、なんなんだこの人たち？、ビデオ写しにくいなーと思ってるとさっきのゴミを拾ってたＪＲの人が、「すみません、今日、国の監査なんです・・」、お役人か、どおりで偉そうにしてるわけだ。
お役人さんに混じりビデオ撮影していると、無事、”はやぶさ”は”さくら”を切り離し熊本へ出発していきました。さて次は、”さくら”の連結です。向こうに待機していた古い機関車が６番ホームにバックでゆっくり入ってきました。誘導員の方も少し緊張気味でした、しかも、機関車のテールランプが１つ切れてる！監査は大丈夫かといらん心配しつつも、無事バック誘導で連結完了。我々との記念撮影のあと長崎へ出発していきました。
さて、「退屈だった」言う言葉を予想していた2人から、まったく退屈しなかったという答えがかってきた。「長崎まで行こうかとおもった」と冗談まででてきた、寝心地も悪くはなく、起きてからも靴をぬいで長い座席にごろごろできるのが良かったそうだ。古い車両だけどそのマイナス分を考えても合格点を与えていた。旅は目的地での楽しみもいいが、その道程を楽しむのもいいと、今回思ったらしい。ある意味贅沢な旅なのかもしれない。あと、車内で食べる駅弁もおいしかったそうだ。
機会があれば乗るようにするから、新しい車両にならないかなという希望をもちつつ、私は、妻が撮影した”さくら”の様子を見ながら”乗った気分”にひたるのでした。