‘０４年２月２０日（土）東京から博多まで乗車致しました。
東京本社で会議があり、その帰路での乗車です。ビジネス利用である為、普段は費用対効果の面で必ず航空機を利用致しておりました。しかし翌日は土曜日で休日という事もあり、小学生の時からの希望であった、所謂「ブルートレイン」への初乗車です。この２０数年来の夢の実現と言う事で、一寸贅沢に「デラックスシングル」のチケットを購入致しました。チケットは前々日に、駅窓口で購入。あっさりＧＥＴする事が出来ました。※チケット購入にあたり、当サイトの内容及び他の方の投稿を参考にさせて頂きました。最初は進行方向の向きの事等、考えても見なかったので非常に役に立ちました。この場をお借りして御礼申し上げます。
「はやぶさ」のＤＸシングルに関しては、比較的酷評が多かった為、ある程度覚悟しており、気分的には「リバイバル列車」に乗るつもりでおりました。その為でしょうか、乗車しての第一印象は「思ったより綺麗」と言う事です。誰かの投稿にもありましたが、壁紙が木目調になったリニューアルを行った車両の様です。ウサギ小屋的な狭さの室内も、予習のお陰で納得していおります。少年の頃からの夢の列車、出発進行と相成りました。
当日の客層は、所謂オヤジ（私を含む）とマニア君達が大勢を占めておりました。社交場的要素のあるロビーカーでは、マニアのオヤジ連が席を陣取り、酒宴を繰り広げています。その隣で静かに本を読む２０代半ばの男性や、ひたすら携帯メールに勤しむ学生風の男性。それぞれが思い思いに時間を過ごして（潰して）いる様です。
列車は私の想像以上に飛ばしています。その分揺れる。起きている時は気持ちが良いのですが、就寝中はやはり気になります。人間の我侭さを改めて認識・・・。
列車運行自体には何ら問題なく、定刻に博多到着となりました。
時間を無駄に使う。なんと贅沢なひと時であろうとしみじみ感じておりました。
しかし、あえて苦言（及び希望）も記載させて頂きます。ＤＸシングルに関し、料金は高すぎですね。この料金設定を行う以上、ハード・ソフト両面のレベルアップが必要と感じます。例えば部屋の広さや間取り。全ての列車が統一されているのであれば、納得もする物でしょうが列車によって異なると言うのはどうかと・・・。また、同じ列車でＡ寝台・Ｂ寝台とクラス分けされているにも関わらず、ソフト面が何もフォローされていないのも気になります。新幹線でもグリーン車では、おしぼりサービスや常備品のビジネス雑誌があります。ＪＲ九州特急一部グリーンではウエルカムドリンクさえあるのです。寝台列車である訳ですから、例えばＡ寝台客には翌朝の新聞サービス等があっても良いのではないでしょうか。ハード面でのクラス分けをするのであれば、ソフト面での差別化も行うべきだと考えます。
車内アナウンスについても気になる事がありました。アナウンス終了が早過ぎるのではないでしょうか。２０年前ならいざ知らず、今の時代の平均就寝時間（何時かは分りませんが）に合わせて貰いたい物です。その割りにお早う放送開始はムチャ早い。何も朝のラジオ体操が始まる時間よりも早くする必要は無いでしょう・・・。
車販は朝のみの実施です。しかし新聞が売っていない・・・。いくら俗世を離れた夜行列車の旅でも、この情報化社会では最低限必要と思われます。特にビジネス客は・・・。
下関到着の際、売店位置をアナウンスしてくれたのはＧｏｏｄ！乗客の立場に立ってくれている事が伺われます。売店には新聞も売って有ります。しかし朝毎読しか無く、日経は有りませんでした・・・。
博多到着アナウンスが到着３分前と言うのもどうかと思います。車掌の交代もあって忙しいのでしょうが、乗客の大半はこの博多で下車している様です。新幹線でも１０分前にはアナウンスがあります。ましてや夜行列車ですので荷物の整理もしなければなりません。慌てて荷物整理をする乗客も多い様に感じ取れました。
部屋にハンガーが１本しか常備されていないのも問題です。ビシネス客は概ねスーツ姿で乗車します。この時期はコートも羽織っている訳です。上着の上にスーツを掛けると、型崩れしてしまいます。最低２本は常備して欲しいものです。
いくら予習をしたとは言え、苦言を言えばキリが無い状態でした。お役人的発送が依然残っているＪＲでも、車掌をはじめとする制服組が客の声を聞いても、恐らく背広組の決済がいるのでしょう。その背広組が利用した事もないのでしょう。ですからソフト面にも気が行っていないのではないでしょうか。
恐らくこの列車には、二度と乗車する事は無いでしょう。しかし夜行列車独特の雰囲気には魅了されるものもあります。客車と言う事で独特の揺れや衝撃もありますが、モーター音は当然ありません。素敵な夜の演出に力を入れて貰えれば、色んな層の人達の利用も望めるのではないでしょうか。
貴サイトでの色々な方の投稿を、ＪＲ背広組にも見て頂き、消費者の声を聞いて貰いたい物です。
貴サイトのご発展を心よりお祈り申し上げます。