７月前半の平日に下り「あさがぜ」に静岡より乗車しました。
実は今回の旅は、このＨＰを見ての突発的な旅行でした。このＨＰを見なかったなら今回の旅はなかったでしょう。感謝です。本当は山陰に一人旅に出る予定だったのですが、ムショウに九州ブルトレにひかれてしまい、急きょ変更。二泊三日、行き「あさかぜ」帰りに「さくら」、目的地の博多には８時間のみの滞在という まさにブルトレのための旅を計画したのです。
突発的な旅という事もあり２週間前にキップを購入。画面をのぞいて見たところＡ個室は8部屋空いてました。やっぱり豪華寝台と言われた「あさかぜ」に乗るならシングルＤＸでしょう。（昔の話ですが）位置は進行方向に向いた６番をゲットです。
さあいよいよ旅立ちの日が来ました。20分前にホームに上がると掲示板には寝台特急あさかぜの文字が。心ときめきます。この人もこの人も乗るのかなーと思っていましたが結局は静岡駅で「あさかぜ」に乗車したのは自分だけのようでした。3号車のドアが開き、ついに子供の頃からあこがれていた「あさかぜ」に足を踏み入れました。感動でした。素直に部屋に行き車掌が来るまではおとなしくしていました。車両・室内はこのＨＰを穴が空くほど見たので（笑）何の戸惑いもありませんでした。
ＰＭ9：35、ベルがなり列車は動き出しました。するとズドドーン、すごい衝撃が。みなさんが書かれていたのはこの事か、と思いました。ほどなくして車掌が来ました。シングルＤＸには3部屋の空きがあるとの事。洗面用具をいただけるのはありがたい。持参する必要が減りますからね。シャワーカードは朝シャン用にしました。
隣のロビーカーに行ってみました。誰もいません。夜なので外の景色はよく見えません。ビールを購入して部屋にもどり、持参したコップとつまみを食べながら、夜景を楽しみます。電気を消してしまえば夜でも外の景色がよく見えて最高です。個室の特権かな。ちなみにＴＶでは、マトリックスレボリューションが流れていました。ロビーカーのＴＶも同様でした。その他の番組は写りません。あとは無映像の音楽放送のみです。
列車は快調にとばします。時速100キロくらいに感じました。その後列車は浜松・豊橋・名古屋と止まっていきました。夜のホームは若者ばかり。個室に浴衣姿でいるのを見られるのはひじょうに恥ずかしいですね。まあどーせ知らない人ですけど。
あいかわらず発進時の衝撃は、強かったです。思わず大笑いしてしまいました。これで起きない人は火事でも起きないなーと。以前に北斗星Ａ2に乗った事がありますが、こんな印象はありません。しかし、きづいた事があります。（後日のさくらＢソロに乗って）衝撃がわるいのではなく、衝撃音です。地震のようにズドンという音がびっくりさせているのです。10部屋しかないため剛性が低いせいかも。音がなければ、振動だけなら許容範囲ではないのかな。
米原・大阪・姫路など停車駅でない所も止まりますね。時々上手な発進もあるのですが、止まらないでいてくれたらもっと眠れるのに。結局寝たのか眠れなかったのかよくわからないまま夜が明けました。
広島のあたりでは、貨物列車の後ろにＥＦ67がついてました。ここでしか見る事はできないですよね。宮島が見えるあたりから着替えてロビーカーで過ごしました。長く大きい窓を目一杯いかせるイスの配置は好きです。朝の瀬戸内海もとってもよく見えて気持ちいいです。購入しておいた朝用おにぎりが一段とおいしく感じました。
あいかわらずロビーカーは貸切です。朝のホームはサラリーマンでいっぱいです。ソファーで一人くつろぐ車両のガラスの向こうは次の通勤電車を待つ人の行列。まさに天国と地獄？。自分もふだんは働いているんだし、たまにはこーゆーのもいいかな！
最後尾にも行きました。後ろに流れる景色もアキがきません。山陽は、のどかな風景ばかりで心休まります。しかしそれにしてもＢ寝台は、ほとんどの車両が無人。早朝の時点で乗車率は10％ないかもでした。岩国から立席乗車の方がロビーカーに乗車されましたが、いつのまにかいなくなり、終点までまたもロビーカー貸切になりました。なんと寝台乗車の方とはひとりもここで会わなかったのです。個室の人はあまりロビーカーを利用しないんでしょうか。この車両、「あさかぜ」にしかないタイプのロビーカーなのに。
最後の方はもう、はっきり言ってブルトレ一本貸し切っている気分でした。車両も少しレトロだし銀河鉄道999の鉄郎状態です。もっとずっと乗っていたかったのですが終点です。下関で降りたのは5・6人でしょうか。1・2号車に乗っていました。初めて来た下関も、静かでのどかないい所ですね。
その後、ふく寿司を購入し在来線で小倉にでて「ソニック」で博多に向かいました。さすが近代特急ソニックです。静かな発進、振り子式でカーブでもとばします。ブルトレより20キロくらいは早いでしょうか。しかし左右の揺れはブルトレと変わりません。しっかりコケました。またビジネスマンばかりで旅の気分がでません。超満員でとても駅弁など食べられませんでした。少し待って小倉発の有明にすればよかったかな。
博多ではバスの1日フリー券を600円で購入しいろいろな所を安く回る事ができました。ただ今回の旅はブルトレがメインです。「あさかぜ」は自分の期待していたものがありました。ブルトレは電車でなく客車です。衝撃がでるのも味があっていい。旅をしている実感があります。夜明けの早い7月ゆえ、朝の景色をたっぷり楽しめたのも最高でした。車両は古く傷みもありますがそれもレトロっぽくていい。他の特急にはない価値観を感じました。たぶんもう一度「あさかぜ」に乗るでしょう。