ちょっと古い話ですが、皆様の参考になればと思い投稿させて頂きます。ある資格試験の合格祈願のため、福岡の大宰府に行こうと思い立ちました。飛行機で日帰りでもいいけど、それではあまり味気無さ過ぎるので、乗ってみたいと思っていた「あさかぜ」のＡ寝台個室に乗ることにしました。日付は2004年（平成16年）4月20日・火曜日です。
まさに思いたったが吉日だったので、最寄の東大宮駅で５時にきっぷを購入。そのまま東京駅へ。
あさかぜのＡ寝台は大学生のころ奮発して乗ったことがあります。そのときは食堂車（ヨーロピアン風）もあり、お客さんもたくさんいたようですが、今日は見た限りほとんどホームにも人がいません。
あさかぜには食堂車も車内販売も無いそうなので、弁当や飲み物を買って、Ａ寝台車に乗り込みます。
Ａ個室はかつてのあさかぜのに比べれば、部屋も広く、ゆったりしています。ビデオや洗面台もありグッドです。ビデオは自分が持ってきたソフトも再生できます。私もレンタルした「竜馬暗殺」（原田芳雄主演）のビデオを持ってきて見ました。座席は寝台兼用なので、愛用していた「北陸」のＡ個の座席に比べて座り心地が悪いと思いましたが、座って見ればそうでもありませんでした。
東京駅を19時ジャストに発車します。車内放送で明日の朝も車内販売無しとか。明日下関に着く10時まで朝ごはんが食べられない…横浜を通過したあたりで車掌さんが検札にこられました。「あれ、今日は1人もお客さんいないはずだったんですが。何時にきっぷ買われました？」と言われたので、「5時です」と答えたところ、「2時間前だったので反映されなかったんですね」とおっしゃっていました。それにしてもＡ寝台のお客さんが私一人だけとは。
個室のビデオで「竜馬暗殺」を見た後車内探検。ロビーカーは広々としていいのですが、使われなくなったカウンターが鉄格子のようなシャッターで封鎖されていたのは興ざめです。Ｂ寝台は１両目に団体さんらしき人たちが１０人、２号車５人、３号車が私１人、５号車に３人、あとずっと先にいって８号車に１人。計２０人！少なすぎる！それにしても８号車のお客さんはおばさんだったけど、怖くないのかな、と人事ながら心配になりました。あとはロビーカーでビデオ放送していた「釣り馬鹿日誌」を見て、名古屋の手前くらいで寝ました。
起きたのは広島の手前。かなり熟睡したようです。例の「がっくん」も感じなかったし。
おなかはすいているけど、しょうがない。ずっとロビーカーで瀬戸内海の景色を見ていました。
下関着。最後まで乗っていたのは、私と例のおばさんと、あと学生さんらしき人のたった３人だけ。
下関で名物「ふく弁当」を買って、普通電車で博多に向かいました。
それにしても、往年のあさかぜのにぎやかさを知る私としては、今回のがらがらぶりは衝撃でした。一説には来年３月にあさかぜは廃止とのうわさも流れていますが、このような状況では残念ながらやむをえないでしょう。
最後まで読んでくださりありがとうございました。