平成１６年１２月２８日、実家に帰省のため富士号シングルDXに乗車しました。
切符の購入はもちろん１ヶ月前、最寄りのJR古淵駅みどりの窓口で。富士は今までに三度乗ったことがあるので（全てソロですが）、まだ乗ったことのないはやぶさシングルDXを第一希望に、第二希望さくらソロ、じつは富士シングルDXは第三希望でした。年末年始の切符は当然大激戦なので、なるべく早く窓口に行こうと思っていたのですが、ちょっと寝坊し、古淵駅で６番目となってしまいました。駅員さんが二人つきっきりで、一人がパソコン前で待ち、一人は時報のカウントダウンをし、１０時ジャストに入力開始。入力係の駅員さんは慣れた人のようで、かなり打ち込みが早かったです。
そうして出された私の切符は「富士４号車８番」でした。前日にさくら、あさかぜの廃止情報が出ていたので、さくらソロは無理かな？とは思っていましたが、はやぶさも駄目とは・・・。「はやぶさもさくらも駄目でしたか・・・」とちょっと残念そうに私が尋ねると、「第三希望でも、個室が取れただけましですよ」と慰め？られてしまいました。はやぶさに乗ったことないから、というのが第一希望の理由ですが、もう一つ、さくら・はやぶさ・富士のマーク入りのタオルが欲しいという理由もあったので、まあ富士でもいいか、と気を取り直して、富士シングルDX寝台券・特急券と往復乗車券を購入しました。
乗車当日は仕事を早上がりし（かなり早過ぎたような・・・）、乗換駅の長津田駅構内にある神戸屋で朝食用のパンを、京樽で夕食用の鯖寿司を購入し、横浜線に乗りました。幸いにも大船行きが来たので、途中東神奈川で乗り換える必要もなく横浜に着きました。時刻は１６時４５分。３０分以上も待たなければ・・・。東海道線ホームに移動し、売店でお茶と缶ビール２本を購入、さらに崎陽軒でお土産用とおつまみ用の焼売を購入して富士４号車乗車口付近で待機です。東海道線の通勤電車を何本見送ったことでしょうか。だんだん冷え込んで来た頃、掲示板？にようやく「寝台特急富士」の文字が表示されました。
１本前の普通小田原行き電車が２分遅れたため、富士も２分遅れで横浜駅にやって来ました。車内に入り、８番室へ。個室の設備は９月に乗った出雲シングルDXと変わらないはずですが、室内が白木調で明るく、カーテン、モケットはきれいで、洗面台のステンレスもピカピカで、なんだか新しい寝台のように感じられました。鯖寿司を出し、ビールを１缶開けて、さあ夕食。京樽の鯖寿司は初めて食べましたが、甘すぎずしょっぱすぎず酸っぱすぎずでなかなかおいしかったです。しばらくすると車掌さんが検札に来たので切符を出しました。その時に、「来年のお盆や年末年始には臨時で１本走らせて欲しいですね」と思わず言ってしまいました。車掌さんが寝台の使用法、鍵のかけ方などを説明しようとしたところを、「大丈夫です、分かりますから」と言って省略してしまいました。富士のシングルDXは初めてなんですけどね。あとで乗車率を聞いてみたところ、今日は１００％です、と誇らしげに？答えてくれました。A寝台に限って言えば、約半数が子連れといった感じで、夜中、早朝ともに結構にぎやか（うるさい？）でした。熱海を過ぎて、いつでも寝られるようにと（←早過ぎ！）浴衣に着替えましたが、どうも室内の暖房が効いてないようでだんだん寒くなってしまいました。廊下に出た方が暖かでしたね。もう１本のビールとおつまみの焼売を出し、メールをポチポチ打ちながら食べ、まったりした時を過ごしていました。
下関での機関車付け替えを見たかったので、名古屋を過ぎて寝ることにしました。普段、寝付き悪く途中で必ず目が覚めるので、今日も途中、最後の停車駅である三ノ宮で目が覚めてしまいました。今日はここからの乗車客もいるそうで。その後も眠ったり起きたりを繰り返しながら、新山口あたりで完全に起き、朝の支度をはじめました。下関に着く少し前に個室を出ると、やはり同じ目的のテツな親子が個室から出てきました（私自身はテツではないと思ってます）。この子は早朝から廊下に出て、JR西日本所属の電車を見るたびに声をあげていたのでうるさかったのですが・・・可愛かったから許しましょう（笑）。子供のほうが急いで行きたがるのですが、B寝台のドアが重くて一人では開けられないようで、結局、私が先導するような形で１号車まで行きました。ここでもカメラを持った、いかにもな人達が待機していました。下関到着、ドアが開くと同時に皆機関車のところまで走り出しました。機関車をバックに子供の写真を撮る父親、機関車を撮るテツな人達。向かいのホームにも、カメラを持った人達が数人いました。私は機関車付け替え作業の素早さに感心しながら、カメラな人達を見ていました。付け替え終了後、皆素早く車内に戻っていきました。本当に素早かった！そして同じ行動（自分、テツな親子、カメラな人達の）が門司でもおこなわれました・・・。
門司の次は降車駅である小倉。個室に戻ってすぐに荷物を運び出し、出口付近へ。そしてとうとう、小倉に到着。１４時間以上の寝台の旅も終わりを迎えました。小倉は寒かった！この後７番ホームに移動し、福北ゆたか線経由博多行きに乗り換えて直方へ。これで本当に、長旅は終わりました・・・。
今回の寝台券・特急券も、１０月に乗車したあさかぜと同じように、検札時にスタンプが押されてなかったです・・・未使用切符？