１月３日、北九州への帰省に下りあさかぜを利用しました。下関止まりのあさかぜは不便なのですが、２月で廃止という報道があったのでラストチャンスと思いあさかぜにしました。しかもはじめてシングルデラックスを取りました。１ヶ月以上前に申し込んだので、難なく切符は取れました。
私のブルトレ歴は小学生の頃までさかのぼります。その頃北九州市から東京の親戚の所へ行くには、寝台特急しか選択肢はありませんでした。当時は客車３段式でしたが、けっこう混んでいました。しかし、中学生の頃の新幹線博多開業以来、もっぱら新幹線利用になってしまいました。その後、飛行機や高速バスも利用しましたが、寝台特急からは縁遠くなっていました。ところが、結婚して子どもがふえて４人家族になったのをきっかけにB寝台にしてみました。４人ならB寝台開放の１ボックスを個室状態で使えるからです。はじめはお試しのつもりだったのですが、これが子どもたちに大好評。２段ベッドで旅行するという非日常的世界が大ウケで、それ以来往復寝台車となり、九州ブルートレインはすべて制覇しました。今回は単身での帰省でしたが、はじめから寝台と決めていました。
前置きが長くなりましたので、本題に戻ります。シングルデラックスの下りは偶数番号が進行方向になるというのを知らなかったので予約時には特に注文しなかったのですが、依頼した日本旅行で配慮してくれたのか４番の部屋が取れました。
当日、東京駅の地下で弁当、ビール、お茶、翌朝の朝食などを買いこんで１０番線ホームへ。入線して荷物を置いたらすぐに先頭車両へ行ってみました。すると同じように機関車の連結シーンを見にたくさんのマニアが来ていました。連結するとすぐに出発です。
シングルデラックスの個室内は古さは感じるものの広さも充分でテレビあり、洗面所ありで快適でした。専用のシャワールームも狭くなく清潔でよかったです。たった６分しかお湯が出ないの？と思っていたのですが、実際は充分な時間でした。
このHPで「持参のビデオテープも見れる」と書いてあったので、前日のテレビ番組を５時間分くらい録画してきました。ビールを飲んで弁当食べて映画を見て、時々外の夜景を楽しんで快適な一夜を過ごしました。テレビの映りはよかったですが、スピーカーが天井についているのでボリュームを大きくしないと聞こえなくて深夜は隣に迷惑かなと思いました。映画を１本見終わって外を見ると、やっと浜松に着いた頃でした。３時間たってもまだ浜松、このゆっくりさがいいんですよね。
いつのまにか眠ってしまい、目覚めたのはまだ暗い５時頃でした。６時半に広島につきましたが、個室にいるとどのくらい人が降りたかよくわかりません。それに部屋が山側になるので、明るくなっても瀬戸内海の景色が見れないのが残念です。ゆっくり朝食を食べ、またテレビの続きを見ていると、あっという間に山口県へ。９：５５、定刻に下関に到着しました。ホームに下りると驚いたことにたくさんの客がホームの端に走っていきます。何だろうと思っていると先頭の機関車を撮影するマニアたちでした。私も彼らに混ざってビデオカメラをまわしました。
シングルデラックスを使うと新幹線に比べて一万円近く高くなるのかもしれませんが、それに見合うだけの快適さを感じました。これはおすすめです。九州ブルートレインはどんどん廃止されていきますが、私は最後まで乗りつづけるつもりです。