平成１７年１月２１日、急遽前日に仕事の出張で北九州市に行くことが決まり、しかも去年の暮れに同棲してた彼女ともわかれてしまい自由な夜がありすぎるため、子供の頃よりの忘れかかった夢でもあった九州方面の寝台車に乗ることにしました。本当は下りも利用したかったのですが池袋の会社で２０時まで退社することができず、２１日金曜日の翌朝は土曜で会社も休みの為、行きは新幹線、帰りに寝台列車を利用することにしました。ただ当初、出張先で時間が遅くなった場合を想定して２０日、池袋駅のみどりの窓口に「さくら」のＢ寝台ソロをお願いしてみたが満席。「富士」のＢ寝台ソロも満席。当日の小倉での仕事を終えた後、倉敷か岡山まで新幹線で移動してからのサンライズの個室なども考えましたが、結局「さくら」のＢ寝台下段をそのときはとりました。
そして２１日、小倉への出張当日！東京１０：５０発小倉１５：３９着予定の「のぞみ１３号」で九州に向けて出発したが、米原付近の雪により小倉には１６時丁度着。お客さんとの商談をおえて１８：３０。いよいよ憧れのブルートレインで頭がいっぱいである。小倉駅のみどりの窓口で再び「ソロ」の空席照会をしてもらうが「さくら」「富士」とも満席であった。「はやぶさ」の個室も係りの人は丁寧に調べてくれたが、あいにくそれは連結されてない期間。私が「今は連結されてませんよ」と言ったが係りの人は首をかしげながら何度も照会してくれていたため、「Ｂ寝台で」と言って時間の関係でしばらく小倉駅で待つ「さくら」から、あと２０分で到着予定の「富士」に変更させてもらいました。今思うとまもなく廃止の「さくら」のままがよかったかな？ともおもいましたが・・・。
さて、乗る列車も決まり買出しです。朝まで車内販売もないようだし道中空腹に苦しんでは楽しい寝台列車の旅も辛いものになってしまいます。ホームの売店で駅弁というのは給料日前のサラリーマンには少々キツイ為、小倉駅内の某コンビニで買うことにしました。レジの男性店員が「お箸は一膳でよろしいですか？」「ハイ。お願いします」と答える私。この会話がのちに私の激怒の要因になろうとはこのときは知るよしもありません・・それは後ほど。
そしてワクワクしながらホームへ！１０号車１５番下段。ホームの端の方へ歩いていき乗車！お客さんは私の他に３〜４人ぐらいのように思えました。電車好きでもなければもう少し時間早めれば、まだ新幹線で東京にも戻れる時間だから仕方ないとも言えますよね（笑）定刻通りに出発。第一印象。窓が汚い！外側が白く雲って外の明かりがボ〜ッと滲んで見えると言いましょうか。もしタオルを持っていたら停車中にでもホームに降りて拭きたいぐらいでした。そしてスーツを脱いで備え付けの浴衣に着替えて晩酌準備完了。関門トンネル内の真っ暗な外を見ながら缶ビールをプシュー。仕事帰りだけど何とも言えない旅気分でご機嫌です（＾＾）ｖ
さて、適当に弁当でもつまもうとコンビニ袋から弁当をとりだし蓋を開けて・・・！？・・・あれ？箸は店員がわざわざ一膳でと聞いてきたのに・・・？袋すべてをひっくり返して買ったものすべてをシートに並べて探してみたがない！箸がない！車内販売も売店もないから箸の入手ルートもあるわけありません！コンビニ店員への怒りモードはMAXです。レジで何も箸のことを聞かれずに入れ忘れられるなら、人間だから間違うこともあろうと許せるのですが、わざわざ「箸は一膳で」と聞いてきた店員が入れてないのは許せませんでした。わざと？とさえ思えてしまうぐらいです。
ですが怒り続けても仕方ない為手でおかずやご飯をつまむことに。下関と車内アナウンス。停車時間は５分。売店は９号車付近。近い！そして売店に箸を貰いにいくことにしました。「すいませ〜ん。箸だけってもらえますか・・？m(__)m」「箸だけだと10000円だけどいいよ〜」と気のいいおばちゃん。ここではおね〜さまということにしておきましょう。10000円もサービスしていただいてありがとうございます。（笑）
やっと平和な気分で晩酌をすすみほろ酔いに。夜行列車の景色は昼の新幹線などと違い何とも言えない、口では説明し辛い独特の良さがありますよね。しばらく景色を見たあと少し散策に行くことにしました。ここで私が切符をとるときに個室に執着した理由の原因に。仕事柄、鞄の中身は大量の現金や重要書類が多い為荷物を肌身離すことができないのです。浴衣で大きなアタッシュケースもなんなんで重要なものは封筒に詰めてからの出歩き。歩いて思ったのが、どの車両もガラガラ。１両に５人も居ないのでは？ソロの車両は満席と聞いていたが、通路側の丸い窓をみても人が居るのは３部屋ぐらいだったような？遅い時間からの人が多いのでしょうか？ロビーカーには男の人が一人。使われていないバーカウンターのようなものや何かが置いてあったような跡。これは以前何かに使っていたスペース？と思えるような跡。そういうもの達が何だか悲しい気持ちにさせてきます。ロビーカーのソファーなどは明るい感じがして良かったように思えます。自動販売機にはビールが欲しいです。
そして再び席にもどり車窓を眺めてると減灯。岩国を過ぎて眠くなり少し睡眠。私は外を眺めながら眠りたい為、窓側カーテンの端のフックを外し窓ガラス部分だけカーテンを開けて、他はしめて寝ます。眠るときに気になったのがやはり車両の古さからくるようなあちこちのきしみの音ですね。途中、眠りの夢の中で自動車に乗ってましたがその中でもその車両の音がずっとしてました。
広島、福山、岡山と目を覚まし、神戸から大阪まで車窓を眺めました。大阪での運転停車では作業着を着ていた方々が線路におりて点検のようなことをしているようでした。米原付近の雪景色も何となくうる覚えで記憶に残っています。そして再び眠りへ。どの付近で車内放送が始まったかは、はっきり覚えてませんが静岡を過ぎて外をみたらきれいな青空できれいな富士山が見えてきました。すごく爽快感がある朝でした。熱海を過ぎて山間から見る海もきれいでした。そして次第に建物も増え始め線路の脇からカメラに三脚をつけて列車を撮影する人達の多いこと。横浜駅ではホームにたくさんの人から注目され、少し優越感も（笑）
そして９：５８東京駅に到着。旅も終了です。最後に機関車の切り離しを見て列車を後にしました。また利用したいと思いますが、列車の出発時間が早いとこや到着時間が遅く会社を遅刻してしまうとこは上司の機嫌を伺いながらしないといけないのがつらいとこです（汗）また個室をもっと増やし、シャワーも完備してほしいです。何か北斗星やトワイライトみたく趣向をこらせばもう少し人気も出てくるのではないのでしょうか？