寝台特急富士号乗車記
平成16年12月の金曜日名古屋駅から大分駅まで
B寝台個室ソロ下段
富士号に乗車しましたので乗車記を投稿いたします。
数年前に突然寝台特急の乗り潰しができたらいいなと思いたち、全部は無理だとしてもせめて自宅近くの名古屋駅で乗り降りできる列車には乗っておこうと思い今回は富士号です。名古屋駅から大分駅まで富士号に乗って、別府に戻り、地獄めぐりをして、温泉に入って、飛行機で帰ってくる。片道は鉄道、もう片道は飛行機の旅という私にとって最近おなじみの行程です。
きっぷは指定券発売開始日にＪＲ駅みどりの窓口にて購入。狙いは、８号車Ｂ寝台個室ソロの進行方向に向かって座る下段（奇数番部屋）。時間は会社からの帰宅途中でしたので１９時ごろ。万が一取れなかったらシングルデラックスでもいいかと思っていましたが無事ソロ１３番の部屋が取れました。
さて乗車日当日。仕事を終え帰宅し、夕食と入浴を済ませ出発、名古屋駅には２１時２０分ごろ到着。ホームのコンビニでビールと朝食用のサンドイッチを買い人影もまばらなホームで富士号を待ちます。２１時３２分、ＥＦ６６を先頭に富士号の入線です。目の前を通過していく車両を眺め、車内の様子をうかがいますが乗車率は低そうです。私の乗る８号車ソロの車両はオハネ１５ - ２００３。車内に入り自動扉を抜けて指定された部屋の前に立ち再度部屋番号を確認して部屋の中に入ります。ベッドの上には浴衣と寝具が置いてあり、浴衣の上にはルームキーが置いてあります。立ったまま部屋の奥まで進みます。思っていたより広いなと思いつつソファーベッドに腰掛けると・・・へたっているようでちょうどお尻の位置に底づき感を感じました。かすかに聞こえる発車ベルの音が鳴り止むとゴトンと軽い衝撃と共に発車、寝台特急の旅の始まりです。一通り部屋の中を見渡し、操作パネルのスイッチを触っているとノックの音がして車掌さんの検札。しばらく部屋の中にいて、落ち着いたところで自動販売機では何が買えるかを確認しにロビーカーまで行きます。ロビーカーには男性が２人いましたがそれぞれ一人での旅行のようです。一人はノートパソコンを操作、もう一人は外を見てくつろいでいる様子。静かな事はいいのですが少々さびしい感じもします。自動販売機にビールはありませんでした。ソフトドリンクだけで価格は市価より少し高めの設定です。ついでに各車両の乗車率を見ていきます。シングルデラックスは半分くらい空いていました。ソロは満室のようでした。開放Ｂ寝台は各車両４人くらいの乗車、無人の車両もあります。部屋に戻りビールを飲んでくつろぎます。それにしてもこのソロの下段部屋はお得な価格設定だなぁと思います。部屋の中で立つことができるので快適です。読書灯の電球がかなり熱を持つので注意が必要。京都駅出発後就寝準備。頭を読書灯のある窓側にするとソファがへたっているため頭が下がっている気がして頭を廊下側にして寝ました。しかし１時間ごとに目が覚めて時計を見て又寝るということを繰り返しました。マクラが合わなかった事もあり今回も熟睡できたという感じではなかったですね。
おはよう放送は厚狭駅到着前。時間どおり運行しているとのこと。下関駅での５分の停車時間の間にホームに出て外の空気を吸い、缶コーヒーを購入。到着前の放送で「発車ベルは鳴らないので乗り遅れには注意ください。」と言われ機関車交換の見学はあきらめました。門司駅でも同様です。８号車から先頭まで移動するのも面倒だし、もし置いていかれたら大変な事になりますからね。缶コーヒーとサンドイッチの朝食をとり、あとは部屋でのんびり大分到着まで過ごします。九州に入ると駅で停まるたびに少しずつ乗客を降ろしていきます。ルームキーは終着大分駅到着前に車掌さんが回収にきました。定刻９時４７分に大分駅に到着。降りた人はわずか。ホームに降りたその足で最後尾の車両のテールマークを撮影してすぐ先頭に行きましたが、機関車はすでに離れていました。客車はその後編成が２分割され別々にディーゼル機関車に牽かれていきました。
その後私は、予定どおり地獄めぐりをして、竹瓦温泉につかりその日の夜の飛行機で名古屋へ帰りました。天候にも恵まれ良い旅でした。
朝一番の飛行機でも旅行先への到着時間はそんなに時間は変わりませんし、最近の飛行機代は安い運賃の設定もあり旅費も安くできますが、寝台特急に乗って移動することが楽しみでつい選んでしまいますね。