寝台特急彗星。大阪-別府間。２月初旬に乗車。祖母と母と私の三人の旅行です。
祖母の「一度新幹線に乗ってみたい」という希望をかなえようと今回の旅行を計画しました。どうせなら昨年開通した「つばめ」に乗せてやろうと九州に行くことにしたのですが、できるだけ休暇を最小限にとどめたいので金曜は帰宅せず、そのまま列車に飛び乗りました。
三重の人は名古屋に出る事が多いと思うのですが、夜遅く出発するものが多く、寒い夜中に列車を待つ時間が長くなるので迷っていました。しかし、近鉄特急を利用して大阪まで出ると京都発の彗星にぎりぎり間に合ううえに、別府に早朝到着するので、効率よく観光できると考え、彗星に乗ることに決めました。
今回の旅で重要なのは祖母が一緒であるということ。B寝台個室を取ることは前から決めていたのですが、個室の番号にこだわることにしました。
まず第一にトイレに近いこと。高齢者はトイレが近いために旅行の時はトイレに一番気をつかいます。長い距離を歩くと、どちらの方向から歩いてきたか忘れるそうなので、とにかくトイレに近い部屋にこだわりました。
第二に祖母には一階の部屋をとり、それをはさむように私と母の部屋をとる事。これは正解でした。一階と二階の部屋の扉は同じように隣同士で並んでおり、祖母は右の扉でも左の扉でもノックすればいい状態にできました。ただ一つ難点は二階の部屋の階段が急な事。背の小さい私たち親子にはこの階段には苦労しました。高齢者には危ないレベルだと思います。
こちらで皆さんの乗車記録などを拝見して、進行方向左側(海側)偶数の個室を取りましたが、やはりこの時期夜明けが遅いせいか、別府では早すぎるのか、それほど景色は楽しめませんでした。それでも薄明かりの中、海が見えたりして寝台旅行気分は味わうことができました。窓の汚さは最初ぜんぜん気にならなかったのですが、外の景色を見ようとするときに気になりました。日中に楽しみたい人にはかなり悲しい状態かもしれません。
列車の揺れについては、私は普段から通勤列車で寝ているので全く気になりません。祖母がどうかとも思いましたが意外にもリラックスしており「こんなにゆっくり寝れるなんて極楽だ」とも言っていました。いろんな人から「年寄りに寝台列車はかわいそうだ」と言われましたが、寝台列車にしてよかったと思います。
冬の寒さは、暖房がきちんとかかるので付属の浴衣を着て、付属の毛布だけで大丈夫でした。ただ二階の場合、荷物は階段のところに置いた方がよさそうです。朝ごはんをそのまま置いていたら温まっていて心配でした。逆に階段のところに置いてあった荷物は冷えていましたから。冬の場合洋服は部屋に、そのほかの荷物は階段がおすすめでしょう。
あとはトイレ。女性は乗車前に済ませた方がいいかもしれません。防犯上仕方のないことなのかもしれませんが、ゴミ入れに蓋がついていません。男女共用のトイレでこれですと、ゴミ入れを利用したい人にはつらいでしょうし、その後に利用する人も気の毒です。とはいうものの我慢するわけにもいきませんし。難しいですね。
さて、翌朝は付属の目覚ましがなる前に目が覚めました。夜は車内放送がなく、朝一番の放送が六時半。それからまもなく別府に着きます。
別府の温泉は六時半からやっているところが多いので、寝台列車で早朝に到着しても、前日の夜の分の入浴の代わりに朝風呂ができます。観光用にタクシーを予約してあったので七時からの朝風呂から地獄めぐりをし、そのほかにも昼まで五時間ほど観光を楽しむことができました。
お昼から列車で宮崎に向かったのですが、寝台列車を利用したおかげで別府観光を効率よく楽しむことができました。