去る２月の３連休（１１日〜１３日）、急に自宅のある仙台から実家のある大阪に帰らなければならなくなり、その際に急行銀河を利用しましたので、そのことについて報告させていただきます。
仙台と大阪でどちらも１日を有効に使うため移動手段として東北新幹線 - 急行銀河を選びました。これですと仙台発は２０時頃までは大丈夫ですし、大阪着は翌朝７時過ぎと非常に効率よく移動できます。
夜の新幹線は景色も分からず、非常に寂しいものです。この時間になればだいぶ座席にも余裕があり、味気ない蛍光灯の明かりがますます寂しい雰囲気に追い打ちをかけます。しかし今回はそのあとに夜行列車による旅が待ちかまえているので、心躍る物がありました。
その理由の一つは初めて客車Ａ寝台に乗ることです。今回かなり奮発してＡ寝台下段をとりました。出発当日に購入したにもかかわらず、なんと１号車１番下段でした。よっぽどガラガラなのかなぁと余計な心配もありそうですが、１ならびで縁起がいいとうことで納得させました。
さて、東京駅では急行銀河は神田方より入線してきます。ちなみにこの機関車がＥＦ６５の１１１１号機。他のブルトレは有楽町方から入線してきて、回送牽引してきた機関車がそのまま次のブルトレ牽引機になるのはご存じのことだと思いますが、実は私はまだ一度も銀河の回送牽引を見たことがありません。やはり電気機関車がひっぱているのでしょうか・・・。
この日は連休ということで通常＋２両増結の９両（電源車込み）で運転されました。それにしても発車間際になってもホームの寂しいこと。おそらく特急さくらやあさかぜの時は超満員になっていたのでしょうが、その落差に思わず同情してしまいます。
この時間駅の売店はまだ開いているので、腹の足しになる物と睡眠導入飲料（＝アルコール）を買いに行きましたが、この時間ではもうほとんど残っていない状態。何とか幕の内を購入して早速車内へ。
１号車は電源車の隣、さらに一番前寄の１番ということで、多少の騒音は覚悟していたのですが、実際にはビジネスホテルの空調程度の音しかしません。Ａ寝台は先ほどホームで見た状態とは裏腹に結構な盛況。Ａ寝台は最初からベッドメーキングがなされており、上下幅も広く、カーテンを閉めてしまえば結構な空間を占拠できます。
そういえば先の電源車、今回はブルーのものでしたが、時々グリーンのものがつながれるようです。荷物輸送も行っているようで、申し訳程度の新聞一束でしたが、荷物室に積み込まれていきました。
さて、このＡ寝台は下段は窓を占拠できるので、寝付けないときは夜景を眺めながら旅をすることも可能です。さらに大きなテーブルが付いていて、これは寝台セッティング中でも広げることが出来ます。荷物を置くにも十分だし、もちろん食事をするにも十分なスペースです。
この時間になると線路の容量にも余裕が出るようで、急行銀河は夜の東海道本線を気持ちよくとばしていきます。上りのように通勤電車に抜かれるという屈辱を味わうこともありません。横須賀線との併走はありますが、あちらはまだまだ混んでますね。併走時は注意しないと向こう側からもこちらの様子が丸見えとなります。
なんだかんだで非常に恵まれた環境での旅行となり、大変贅沢な雰囲気を味わうことが出来ました。＋４千円の値打ちはあります。大船あたりまでは起きていたのですが、その先は睡眠導入飲料の影響もありすっかり寝入ってしまいました。この後、名古屋近辺でトイレに起きたのを除き、何と京都を過ぎるまですっかり完眠。夢まで見ていたようです。
目を覚ましたとき、急行銀河は山崎付近を快走。ただしカーテンを開けたとき緩行線に電車が走っていて一瞬恥ずかしい思いをしてしまいました。関西地区は配線のうまさもあり、長距離列車は通勤電車に全く邪魔されず快適にとばしていきます。やはり優等列車はこうでなくては！
反対側の寝台では下段で家族が少々早い朝食中。家族の場合上下でとって就寝時以外下段で過ごすというのも一つの方法かも知れません。（料金は張りますが）さて、あまりゆっくりしていられません。あと３０分くらいで終点大阪に到着してしまいます。
大阪駅では先に到着している青森からの日本海２号と同じホームに到着。一瞬並んだ後日本海が発車していきます。並んだ状態の写真撮影はちょっと難しいかも。ちなみに日本海の牽引機はＥＦ８１の１０１号機。この後、なんと新潟から遅れの急行きたぐにが同じホームに並んで停車。普段ありそうで実現できない客車、電車夜行寝台急行の揃い踏みとなりました。これは貴重かも知れない。
さて、１との関わりはここでは終わらず、この後乗車した大阪環状線の車両がなんとサハ１０３ - １。ずいぶんと１に関わりのある旅行となってしまいました。ずいぶんと余計なことも書きましたが、結論としては急行銀河はいざというとき大変役に立つ列車です。今回Ａ寝台を利用しぐっすり眠れたこともあり、大変快適な旅行でした。