ついに、やっとこさあの憧れのトワイライトエクスプレススイートに乗車する事ができました！（4月9日新大阪→札幌）その旅行記を書かせていただきます。
○序章乗車までの道程
私、熊本市に在住の45歳の男性です。もうこんな歳になってしまいました。フルムーングリーンパスが使える歳に…という訳で家内と５日間、JRで北海道旅行の計画をたてたわけです。勿論、往きは憧れのトワイライトエクスプレスを使って札幌まで行こうと考えました。もうこうなればいつ出発でも構わないと思い、近くの駅の窓口にいつでもいいからトワイライトのチケットを二人分取ってくれるようにたのみました。すると次の日（３月９日）１０時過ぎに駅から電話があり「４月９日出発のロイヤルが取れた」との事。思わずガッツポーズで有難うございました！と何度も駅の方にいいました。それから会社に公休の申請をして（本当は順序が逆かも…）４月９日を待つばかりとなりました。
それ以来、毎日毎日が子供時代の遠足の前の日状態で、仕事も手に付かない日々が続き、今思い出せばあのころがいちばん楽しい時間だったのかも知れません。すでにチケットを取った時点で私の旅は始まっていたのです。いよいよ出発前日、知り合いの「鉄人」から「スイートがとれています」と電話がかかってきました。「ええーっ何処に取りにいけばいいの」と聞いたところ、「新八代駅です」との返事が…仕事中なので今日は行けないし、スイートには乗りたいし、で結局４月９日当日に朝一で取りに行くことにしました。
○出発の朝上り出発のはずが下り列車に…（4月9日晴れ）
本当は７時14分熊本発博多行きのリレーつばめに乗車する予定がチケットを取るために6時19発のリレーつばめに乗って新八代駅へ。無事「スイート」のチケットをゲットしすぐ発車のリレーつばめで博多へ。それからひかりレールスターで新大阪へ、11時44分着でしたので大阪駅へ行くには少し難しく、新大阪でトワイライトの到着を待つことになりました。12時５分、家内が色々買い物をしてくるので荷物を引きずるようにして到着したトワイライトの２号車スイートに私たちはなだれこみました。
○そして2号車3番スイートへ
「げげーっひろーい」というのが第一印象！窓も大きいし、ベッドも普通のシングルが２つドド - ンとレール向きに並んでいます。シャワールームとトイレ洗面も別で使いやすそう。検札後ウェルカムドリンクのサービスがありました。家内はお酒は飲まないのですがここは単価の高いワインとウイスキーをオーダー！ちょっとせこいかと思いつつ流ゆく車窓を眺めながら乾杯しました。スイートならではのサービスとしてお茶と湯呑そしてポットなども運ばれてきました。また冷蔵庫もあるので、ビールやお菓子も札幌まで冷たくいただけました。ただソファーや壁は少し黒ずんでいてくたびれている感じですこしがっかりでした。さて列車は京都駅に到着、湖西線、北陸本線へと進んでいきます。琵琶湖が見えるころ昼食の案内が食堂車からありました。早速となりの３号車へ。ふたりともビーフシチューのランチをオーダー、ビールを飲みながら、明るく輝く琵琶湖を見ながらのランチは至福の時間でした！ああ幸せ！って感じでした。
○めくるめく車窓を楽しみながら…
昼食後となりのサロンカーへ、落ち着いた色調と照明でなかなかイイ感じです。３〜４組のフルムーンカップルが車窓の風景を楽しんでいました。列車は北陸トンネル敦賀へと進んで行きます。家内は食事を終えベッドで昼寝ですが、私は興奮したまま冷えたビールを飲みながら初めて見る北陸の景色を飽きもせずに眺めています。（冷蔵庫があって本当に良かった！）福井、金沢、富山と進んでいきますが停車時間が短いのでホームへ出れないのが少し淋しいです。それでも金沢では５分程停車したので写真を撮ることが出来ました。渋く光るグリーンの車体にイエローのストライプ、アンバーな照明が輝く車内など、その辺の特急とはグレードが違う感じがしました。さて、天気も良かったので残雪輝く立山連山、それからメインイベントの日本海に沈む夕日も見ることが出来て感動です。列車もビューポイントでは減速してくれて、車内放送の解説と相まってとてもいいサービスだと思いました。そんなこんなで直江津に到着、沿線の弁当を夕食にしたかったのでここで「上杉謙信弁当」をゲット！シャワーを浴び、またもやビールを飲みながら弁当をつまみに乾杯です。新津駅を過ぎて日も暮れてしまい、ビデオ（釣りバカ日誌）を見つつ、うとうとしてしまいました。ふと起きると１２時すぎ、八郎潟付近を走っています。青函トンネルまで少し時間があると思い、また寝てしまいました…
○えーっもう北海道？
ところが私たちがおきたのはななんと洞爺！トワイライトは無常にも北の大地を何事もなく走っているではないか…スイートはそれだけ快適でよく眠れるということです写真を撮り、シャワーを浴びて、食堂車で洋定食を頂き最後の時間をのんびりします約20年ぶりの北海道の景色は九州生まれの私にとってとても新鮮で、4月なのに雪が積もってるぞ〜家には煙突があるぅ家の庭に植木がない、柵もない。などびっくりの連続です。（45才にもなって少し恥ずかしいです）家内は札幌のホームが見えるまでベッドでゴロゴロしていました。彼女いわく「トワイライトでスイートでこのまま熊本に帰りたい」といっていました。あーあ札幌到着だぁ〜今から北海道の旅が始まるのになんとも淋しい気持ちに…それから9：41発のオホーツクで網走へ、かに料理を食して旭川、稚内、札幌、函館とグリーン車激鉄の旅を観光（敢行）し（家内の不満をよそに）北斗星2号で上野、新幹線リレーつばめと乗り継いで4月13日20時16分熊本駅に帰りつきました。すっかり寝台列車ファンになった私。今度は「なは」で大阪へ行こうと思います。