ほどちゃん様、常連の皆様、こんにちは。奈良の大仏と申します。2005年ＧＷ中、「札幌・道北ゾーン」を使い、稚内へ旅行し、その往復にトワイライトエクスプレスを利用しました。そこで下り札幌行きが特に印象が強かったので、その時の乗車記を投稿させていただきます。
【切符確保】日頃、お世話になってます某旅行社に「ロイヤルのみ希望」しかも往復という無謀な手配依頼をしました。また、今回、ものは試し、フルコースディナーを下りで予約してみようと同時に「海側2人席」の予約のお願いもしました。この時点で、下りだけはシングルツインになるかも、と思っておりました。まず、3月下旬に某旅行社から、「フルコースディナー海側2人席」の予約が取れたとの連絡。でも、寝台券の予約が始まってないのに何故？と聞いたところ、その某旅行社がツアー用に確保してある席を用意してくれたとの事。こういうこともあるのか、有難いことです。そして、いよいよ、4月上旬の1カ月前、私はドキドキして連絡を待っておりました。そして、第１報「残念ながら・・・」ああ、やはり厳しいんだな・・でも「もうひとつ依頼しているところからの連絡が明日ありますので・・・」その某旅行社は、同じ会社内でも複数依頼してくれてたそうです。そして、翌日、第2報「御希望通りお取りできました」の連絡が！もう、うれしくて仕方がなかったですね。続いて、上りですが、これは、1カ月前で「御希望通りお取りできましたが、2部屋お取りできてます、どちらにされますか？」えっ！2部屋もとれたの？なんか、うまくいき過ぎ？と思いましたが、結局、進行方向に向かって座れる部屋をチョイスし、もう１部屋は、キャンセルしてもらいました。さて、無事、難関を奇跡的に突破致しました。後は、旅行日を待つだけです。御尽力いただきました某旅行社の方々には、感謝感謝です。
【乗車記】当日は、絶好のＧＷ日和、夕日が期待できそうな晴天となりました。11：08定刻よりやや遅れて、大和路快速で大阪駅に到着。到着後、弁当（私の場合、いつも水了軒の大阪すし）と飲料水2本の買出しへ出かけます。ＧＷとあって、大阪駅ごった返してます。買出し後、急いで10番線に向かいますが、すでに列車は入線済みでした。初めに先頭部まで行き、本日の牽引機である「ＥＦ81 - 114」を撮影します。その後、最後部まで行き、展望車の撮影も無事終了し、本日の宿である2号車2番個室に入りました。本日のトワイライトは第２編成でした。その後は、車外に出ず、部屋で荷物を整理し、静かに12：00の出発を待っておりました。「お待たせ致しました、トワイライトエクスプレス、北の大地、札幌に向けただいま発車致します」いつも通りのアナウンスですが、旅情を掻き立ててくれます。そして新大阪までの淀川を渡りきるまでに流れる「いい日旅立ち」のメロディーが、いっそうの感動を与えてくれます。新大阪を出ると、食堂車のクルーが部屋をノックし、ウェルカムドリンクと夕食、翌日の朝食のお伺いにやってきました。フルコースディナー予約券を呈示しましたら、そのクルーから「この度は御予約賜りまして誠に有難うございました」と深々と頭を下げられ、閉口致しました。ドリンクは、辛目の赤ワインを、翌日は7：30より和朝食をオーダー。山崎あたり（いわゆる大阪行きトワイとすれ違うところ）で、ドリンクが届けられました。ワインの前にまず大阪すしで軽く昼食、食事が終わる頃に京都到着です。当然、京都駅もＧＷで混雑してます。0番線ホームにはトワイライトを見ようといろんな家族連れがいらっしゃいます。京都駅を発車後、ワインのコルクを抜きます。進行方向右側に「琵琶湖」を眺めながら湖西線を快走します。同時に食堂車から、ランチタイムの営業案内が始まります。いつもなら、食堂車でカレー等をいただくのですが、今回は17：30から、フルコースディナーを予約しておりますので、部屋でおとなしくワインを飲んでおりました。敦賀に着く頃には、ワインは空になり、かなり出来あがっていたと思います。
トワイライトでは、「琵琶湖」から始まり「竹生島」「北陸トンネル」と車内アナウンスが続きますが、説明の流暢な方とそうでない方がいらっしゃいますね。幸い今回は、流暢な方でしたが。ワインの酔いも心地よく、福井頃から眠くなります（いつもです）。30分ほどうとうとしていると、「加賀温泉」の案内で目が覚めました。私のハンドル名である「奈良の大仏様」よりもまだ大きい「加賀の観音様」が今日は光り輝いて見えてます。しばらくして、列車は「金洗いの沢・・・」の案内と共に犀川を渡り金沢駅に着きました。金沢駅では少し遅れて到着したためか、すぐに発車した感じです。ダイヤ改正で長時間停車駅が下りの場合、削減されていっております。以前の敦賀駅及び富山駅も今では、「停車時間はわずかです」・・・往年のダイヤを懐かしく感じます。列車はその後、富山平野を高岡、富山と進んで行き、やがて、「進行方向右手に立山連峰が本日は大変綺麗に見えております・・・」とのアナウンスが。部屋をでて、残雪を抱いた綺麗な立山連峰の姿が見て取れました。
さて、時刻は17：00頃、黒部川を案内を聞きながらわたれば、「水の都大阪から5時間、皆さんお待ちかねの日本海が左側に見えてまいります・・・」と案内が入りました。さあ、日本海が見えました。今日は最高に綺麗です、雲ひとつない晴天です。たいてい、私が下りに乗車したときは、曇りばかりでしたので、これでリベンジが果たせました。そんな感動に浸っていると食堂車から「17：30からフランス料理を御予約された皆様・・」とアナウンスが入り、カメラを持って食堂車までおもむきました。私は、海側2人席7番テーブルでかつ相席でなかったのでのびのびと気軽に食事できました。私のお隣の4人テーブルは相席となっていたようで少し気の毒に思いました。今回は春メニューで旬の野菜をテーマにイベリコ豚の生ハムやオマール海老、和牛ヘレ肉等がメインディッシュといった感じでした。料理が運ばれて来るたびに、その料理の説明がなされます。まあ、失礼ですが、良くわからなかったのが事実ですね(笑)。一番美味だったのは、やはり、和牛ヘレ肉と食後のクリームでしょうか。でも最も良かったのは、日本海に沈み行くトワイライトを目の当たりにしながらディナーを頂けたこと、これに尽きます。また、食事中、クルーさんの粋な計らいで持参したカメラで写真をとっていただけたこと、本当に有難うございました。
ディナーが終わる頃には、列車は長岡到着前でした。日も暮れてたので、個室でビデオ（釣りバカ）を見ておりました。やがて、眠くなってきたのでシャワーを浴び20時頃、ベッドメーキングして眠ることとしました。ベッドメーキングですが、トワイライトのロイヤルは自動で出来るのがいいですね。途中、23時頃暖房の効き過ぎで、のどが乾き、食堂車にインターホンでドリンクを頼みましたがすでにオーダーストップ。缶ジュースならお持ちできるとの事でお願いを・・（サロンカーに自分で買いに行けば済むんですが）。若いクルーの方がいやな顔一つせず持ってきていただけたこと大変ありがたかったですね。
それから、どのくらい眠ったでしょうか？すでに進行方向が変わっており時刻を見ると2：40でそろそろ青函トンネル突入です。私はいつも説明会には参加しません。部屋でゆっくり眺めているのが好きなのです。また、私は、下り上り共で過去9回青函トンネルを経験してますから大体の知識はあるからです。ただ、今回は、吉岡海底駅直前のドリームサインの場所が工事中で、見ることが出来ず残念でした。それから、再度眠りにつきます。次に起きたときは、五稜郭を出た頃で、進行方向がまた変わってました。しばらくすると、小沼の水際を列車は走ります。ここの景色はいつも感動します。北海道にきたんだという実感が湧いて来て。それに、真正面に真っ赤な朝日に映える駒ケ岳がみえるんですよ。列車は、この駒ケ岳の裾を廻るように内浦湾方面へ下っていきます。内浦湾の景色も快晴で見事でした。
朝6：00頃、2回目のシャワーを浴びた後、7：00にコーヒーと朝刊のサービスがありました。天気予報を見るとこれから行く宗谷地方の天気は良くないですね。しばらくして食堂車から朝食の案内が入り、食べに行くこととしました。樽前山を左手に、緑の大地を眺めながら和食を頂きました。再び個室に戻り、残り1時間のトワイライトの余韻に浸っていました。そして、車掌の乗換え案内と大阪出発時に聞いた「いい日旅立ち」のメロディーを聞きながら、札幌駅3番線に9：07定時到着しました。
２１時間の長い旅ですが、いつも思うのですが、あっという間の気がします。私は、乗換えの為、足早にトワイライトを後にしました。私は、これから、美瑛と稚内を巡り、2日後のトワイライトで関西へ戻りました。帰りは、天気はあまり良くなかったです。でも、往復トワイライトは、疲れますね(笑)。皆さんにも是非、トワイライトの素晴らしい旅を御体験頂きたいと思います。これで、トワイライト乗車記を終わります。長拙文、大変、失礼致しました。