寝台特急『なは・あかつき』の旅(^^♪
平成18年3月29日20：05大阪駅の気温は、九州人の私たちには少しキビシク思いながら、20:47発の熊本行き寝台特急「なは」号を今か今かと待ちわびていた。
今回、家族旅行で訪れた大阪は、沢山の思い出を与えてくれた。巨大アミューズメントパークを、丸二日堪能した私たちは、今回の旅の最後で最大最長のアトラクション（？）を心待ちにしていたのだ。「私たち」という表現を厳密に言うと、家内だけは相当「お疲れ」のようで、速く横になりたいのが本音だったろう。私と子供の3人は、大阪駅構内を大探検である。さすがに駅弁はすでに売り切れていて、コンビニで相当の「持ち込み」を購入した。
これから九州を旅行するという初老のご夫婦との会話にも、なぜか連帯感を感じるのは、寝台列車の旅のなせる業なのだろうか？早速名刺交換。
大阪駅3番ホームに京都発の寝台特急「なは・あかつき」号がまさに「ブルートレイン」といういでたちで入線してきた。やっぱり列車は格好良い(#^.^#)寝台列車は中学生のとき乗った「明星」以来の私と、初体験の家内と子供たちだから、はしゃぎようもご理解頂けよう。荷物の整理もそこそこに、早速車内探検となった。（家内だけは寝づくろいである）
今回、2名用個室のデュエットを2室予約していたが、1階と2階に分かれていたので、荷物スペースの広い2階の部屋を、私と娘。1階部屋を家内と息子の部屋割りとした。結構停車駅の多いこの列車では、1階室のブラインドは閉めっぱなしになってしまうのが残念。旅情を味わおうとブラインドを開けようものなら、ホームで次列車を待つサラリーマンの方々と思いっきり顔を合わせることになるのだ。
早速寝入った家内をよそに、子供二人と子供に戻った大人一人は、2階窓からの眺めを堪能していた。時計が0時を廻った頃から2日間の疲れがドット溢れてきたようだ。子供たちもすっかり寝入ってしまった。室内着（浴衣）に着替えて横になる。列車の揺れと線路の音が気持ちいい。
気持ちよく寝ていると困ったことが起こった。駅に着くたびに大きな揺れで目が覚めてしまう。そのたびに「ここはどこ？」とホームを見やることが習慣となった。九州に入ると、後ろ4両の「あかつき」号は長崎に進路を変える。身軽になった（？）「なは」号は終着駅の熊本を目指した。
07：36定刻どおりに熊本駅に到着。いつの間にかかわっている電気機関車の写真を撮って、楽しかった寝台特急の旅は終わりを告げた。
九州新幹線が全線開通したら、果たして寝台特急は存在するのだろうか？一夜を通して疾駆をする列車の旅がなくならないことを切に願いたい。娘いわく、「寝台列車が無くなったら、お父さんと乗れないから文句を言う」のだそうだ。涙が出る。寝台特急「なは」号を通して、親子の絆が深まったことに感謝したい。そして、また列車に乗って、家族で沢山の思い出を作って行きたいと思う。