今回の冬休みは北海道の道東温泉巡りに行く事にし、往路はトワイライトエクスプレス（以下トワイライト）を利用する事に決めました。
１ヶ月前の１１月３０日朝６時に最寄駅のみどりの窓口に出向き、事前受付で指定券申し込み書を提出。幸い１番のりでした。トワイライトには過去２回乗車していますがいずれもＢコンパート。しかし昨年あけぼのや北斗星のソロに乗る機会があり、それ以来すっかり個室ファンになってしまいました。そんな訳で今回も個室を狙う事にし、いきなりロイヤルもどうかと思うのでシングルツインにしました。帰りにみどりの窓口に寄ってみると無事ゲット、ほっとしました。
出発２日前に札幌・道東ゾーンの周遊きっぷを購入し、１２月３０日乗車当日の朝６時に東京の自宅を出発。高崎線・上越線の普通列車を乗り継いでトワイライト乗車駅の長岡を目指します。私は新潟方面に行くのに仕事以外では新幹線を使いません。高崎を出るとほとんど地下鉄並に延々とトンネルが続き、上越線のきれいな景色がまったく見れないので乗る気になりません。そんな訳でのんびり普通列車で…。１３時３６分頃長岡に到着。雪による遅れを心配して早めに来ましたが早く着きすぎました。さっそく長岡温泉に向かい温泉でさっぱりした後、駅に戻り食料の買出しを済ませて、出発１０分前の１８時５０分にホームに向かいます。長岡では４分程停車するようなので、ゆっくり写真でも撮ってから乗車しようと思っていたら構内放送「トワイライトエクスプレスは４分遅れで運転しています」。ガーン！結局急いで撮影し、ダッシュでトワイライトに乗り込むはめに…。
部屋は６号車９番、幸い日本海側の部屋でした（そこまで指定しなかったので）。すぐに車掌さんが来て検札、その後食堂車の方が朝食の予約を取りに来ました（しかし朝はゆっくり寝たいので朝食は予約せず）。ソファに座りさっそくビールと駅弁で夕食。初のトワイライトの個室、窓は大きいし木目調のパネルも落ち着きがあってゆったり感満天。ＢＧＭでは宇多田ヒカルが流れている。んーいいな〜。でも思っていたより狭いかな、二人利用はきついかも。一人利用でシングルツインは少々割高感があるので、ソロかシングルも連結してくれるといいけど…。そんな事を考えながら酔いもまわってきたころ新津に到着。「この先は明朝北海道洞爺までドアは開きません」のおなじみ？の案内放送が流れる。
夕食も終わり部屋を暗くしてボーっと外を眺めると時折荒々しい冬の日本海が見える。個人的にはこの時間が寝台車最大の醍醐味。しかし今年は雪が少ない。２１時になりパブタイム開始の放送。しかし夜の日本海に見入ってしまう。２２時頃我に帰り？食堂車へ。幸い一席空いていてさっそくサッポロクラシックと密かに好物のリゾットコロッケを注文。アツアツでうまい。その頃列車は酒田に運転停車。向かいの普通列車の乗客が物珍しそうにこちらを見ていて、ちょっと優越感に浸ってしまう。列車はすぐに酒田を発車。２２時３０分になろうかというのに食堂車は大盛況。アテンダントさんも大変そう。帰省ラッシュピークという事もあり今日は大阪発車時から大忙しとの事です。後ろの席の方では酔っ払った客が料理の事で何やらアテンダントさんに文句を言っている。しかしまともにロレツもまわってなく意味不明。それでも丁寧に謝罪しているアテンダントさん、本当にお疲れ様です。それにしても旅の楽しいひとときをぶちこわす酔っ払い、勘弁してほしいですね。そろそろ部屋に戻ろうと会計を済ませると「ありがとうございました、お休みなさい」のアテンダントさんの声、心が和みました。
部屋では再び照明を消し外を眺める。２３時３０分頃、列車は秋田に運転停車。秋田をすぎるとようやく外が雪景色になってきました。追分を通過し男鹿線を左に見送ったところで眠くなってきたのでソファを倒してベッドをつくり就寝。朝寒そうなので上段の毛布も拝借し２枚重ねにします。やっぱりレールと平行の寝台は寝やすいなー。ちょっと体を起こせば外も見れるし。私は寝台車ではなかなか寝付けないのですがこの日はすぐに寝てしまいました。
夜中にふと目が覚めると進行方向が変わっていました。どこだろうと外を見るとすぐにトンネルに入り青い光が…、ちょうど青函トンネルの入り口でした。安心して？また就寝。その後再び目が覚めるとまた進行方法が変わっていました。「もう函館本線か…」しかし眠い為場所は確認せずすぐに再々就寝…。６時２０分頃でしたか、おはよう放送が聞こえてくるも朝が苦手な私は引き続き就寝。しばらくして「ただ今左手に有珠山が見えております、有珠山は活火山で…」の案内放送。眠い眼をこすり外を見ると雄大な有珠山の美しい眺め。「そう言えば２０００年に噴火した時はニュースにも大きく出てたな〜」と思い出す。こういう案内放送が多いのもトワイライトならでは。有珠山が見えなくなったところでまたまた就寝。
苫小牧を発車後、降車１時間前という事でようやく起床する。内陸に入ると一気に雪が多くなりやがて南千歳に到着。部屋から出て開いているドアから顔を出し久しぶりに外の空気を吸う。「うー寒い」暖冬とはいえ北海道はやっぱり寒い。列車はすぐに南千歳を発車。部屋に戻り「次はもう札幌か、１４時間あっという間だったな〜」と感傷に浸りながら外を眺めていると「間もなく終点札幌です…」の最後の案内放送が流れ、続いて「いい日旅立ち」が流れる。そして定刻９時７分、トワイライトは札幌駅に到着しました。名残惜しみつつ下車…。
やっぱりトワイライトは楽しい列車でした。今度はぜひ大阪から乗ってみたいと思います。寝台もロイヤルで…、日本海懐石御膳も食べたい…、そんな事を考えながらトワイライトが回送されるのを見送り、オホーツク３号に乗り換える為１０番線に向かいました。