《プロローグ》
京都駅０番ホームで『日本海１号』を待っていた。０番ホームの電光掲示板が『サンダーバード』から『日本海１号』に変わる。京都駅にはなんで０番ホームがあるんだろう？なんだか、未知の世界への出発みたい。『日本海１号』がホームに入って来た。ヘッドマークが見えた時、やっと・・・という想いで胸が熱くなった。
《切符を買うまで》
息子が秋田国体に出場することになったので、一人で応援に行くことにした。平日なので、極力会社に迷惑をかけないために、往復寝台特急利用の日帰りにした。朝秋田について、その日の夜帰るということだ。
広島から京都まで新幹線で、京都から『日本海１号』、帰りは『日本海２号』がいいと思い、予約カードに書いて駅の窓口に提出すると、「今運行を行っていません。いつから始まるかも未定なので、第２希望を書いてください。」とのこと。新潟地震の影響で日本海回りの寝台特急は全く動いてなかった。しかもそのことに全く気付いてなかった。仕方なく『あけぼの』を第２希望にした。でもこれだと、帰りの上野着が６：５８だから広島に着くのはお昼になる。困ったな・・・でもしょうがない・・・とモンモンとしていたある日、たまたまＪＲ東日本のホームページを見たら、『９月１３日から運行開始』『９月１日から切符発売』とある。やった！！日本海に乗れるゾ！！切符が買える。バンザーイ！！
《旅の始まり》
会社から直接広島駅に行き、広島１６：００発ののぞみに乗り、京都には１７：４６着。乗り換えは新大阪でも良かったけど、京都駅に行ったことがなかったからという理由で京都に決めた。さすがに京都駅は立派な大きい駅だった。チューハイとお弁当を買い、早速０番ホームへ。広～い、きれいなホームだった。
私はＢ寝台２号車６番の下段。下段の方が楽だと思ってそうしたけど、上段は通路の上が荷物置き場になっていて、これも便利が良さそう。定刻の１８：２２出発。
京都から一緒に乗った人が５番上段でここには二人だけだったので、自然と話が始まった。３１歳独身の男性。秋田から京都に仕事で出張に行った帰りだそうだ。結構おしゃべり好きらしく、３時間位他愛ないおしゃべりをしてた。その間、何度も車内販売が通った。その内男性が『もう寝ます』と寝てしまったので私も寝る仕度をしていたら、金沢で５番下段に若い女性が乗って来た。金沢は２１：３２発。その女性はすぐにカーテンを閉めたので、私もカーテンを閉めてプライベートルームを楽しむことにした。
シーツを敷いて枕と毛布をセットし浴衣に着替えて横になってみると、私は背が１５０㎝位しかないので、隅に荷物を置いていても充分の長さがある。幅もこれ位あれば充分。電気も付いていて自分でスイッチを付けられるので結構快適だった。部屋も暖かくて気持ち良かった。でも熟睡出来たかというと、ウーン・・・。時折『ガタン』と大きな音と揺れがあり、ちょっとうなされていたかも・・・。秋田に着いて道に迷う夢をみてしまった。
朝は洗面所が混んでたらいけないと思い、早めに起きて仕度を始めた。外を見たら海が見えたので、なんだかうれしかった。５時過ぎ位に車掌さんが、秋田で降りる客を一人一人静かに起こしに来てくれた。これなら安心して寝られるね。
５：２８の定刻に秋田に到着。パラパラと降りる客がいた。ゆうべおしゃべりした男性とは駅の出口が違っていたので、改札口を出た所で別れた。名前も聞かなかったけど、楽しいひとときをくれてありがとう！！正に『一期一会』だね。
《それから・・・》
朝早く着いたのでスパに行ってお風呂に入り朝食を食べて体育館に行き、試合観戦。帰りは、同じ『日本海２号』に乗る人が２人いたので、３人でワイワイと帰った。朝ＪＲの駅から直接出社。さすがに疲れていて、アクビが多かったかナ。（夜１２時までおしゃべりしてたからね。勿論静かにね。）しかも長時間電車に乗っていたため、一日中身体が揺れてた。
せっかく秋田迄行ったのに日帰りなんてちょっともったいない気もしたけど、楽しい旅だった。ＪＲならではだね。ＪＲ大好き！！次の試合は東京。サンライズで行くぞ！！