思えば修学旅行中名残雪の宍道湖沿線を疾走する出雲号の魅力に取り付かれて以来乗車すること十回。
学生時代は高嶺の花だったB寝台車食堂車のときめき、初めてのったシングルDX私にとってそんな愛着のある列車は出雲号。
２００６年３月１７日出雲号最終日の乗車をどうしてもしたくてみどりの窓口に申し込みましたが上り下りとも満席。
立席特急ならと思い申し込みましたがこちらも不可。
ところが日が替わり本当の最終日の３月１８日の零時に大阪駅で申し込みましたら発券できました。
朝一番の新幹線とやくもで米子駅まで追いかけ出雲号をキャッチ。
ちょうど増結車両の切り離し作業中でした。
B寝台の空席に乗車。そのあと本日で最後になるオシ２４型食堂車に移動しました。
オロネ２５型個室寝台の「専務車掌室」という国鉄時代の名残を写真撮影オレンジカードや乗車証明書や記念弁当はすでに完売でしたが車掌さんにお願いし最終日付の出雲号立席特急券に検札印を押してもらいました。
最終コースの出雲市駅直前の鉄橋の堤防で「ありがとう山陰にクイーン出雲号」の横断幕で見送っている人が印象的でした。
出雲市駅に到着し回送列車で車両区に引き上げる時は涙雨のように振りだしたにわか雨。
寂しそうな表情の赤いDD51の機関士さん。
長い汽笛をならして去っていくブルートレインに多くの人が「ありがとう」と拍手で見送りました。
後で車両区を訪れましたが折り返しの東京行上りはもはやなく雨の中「回送」というテールサインがさみしく感じました。
３４年間お疲れ様でした。