銀河 東京→大阪 Ａ寝台 2007年12月
関西の実家へ法事で帰省。いつもは飛行機だけど今回は妻と二人で銀河。あるうちに乗っておかないと、と１ヶ月前にＡ寝台を上下で確保。買ってから乗るまでの間に新聞廃止報道があり、取っておいてよかったと思う反面、予想より早い廃止決定にショックを受けた。
在来線を乗り継いで東京駅に到着し、コンビニで飲み物を買ってホームへ向かう。銀河は１０番線に入線済みで喫煙コーナーでは既に酒盛りが始まっていた。自席に荷物を置くと妙に既視感があり、２ヶ月前の出張時に乗った時と同じ席番だったことに気付いて苦笑。発車までは３０分弱あったので妻と交代でホームに写真を撮りに出た。携帯電話で撮影する人が多いなか、黄線の外側に三脚を立てている人も居り閉口。これからこういう人が増え殺伐としていくんだろうけど、この頃はまだまだ平和。
アイスクリーム片手に車内に戻り、しばらくは二人で下段に滞在。汽笛一声東京を出発、ハイケンスのセレナードが流れ金曜恒例の満席放送。大きな窓に流れゆくビル、混み合った通勤電車、ひっそりとした車両基地、人が居ない品川臨時ホーム、そして多摩川。暗い寝台から見る景色は見ていて飽きない。スーパーレールカーゴに抜かれたり、星空が見えたりで二人して窓に張り付きっぱなし。熱海で交代した機関士さんを見送って上段に移動。こちらは天井が近く下段に比べると圧迫感があるが、寝る分には線路に並行なんで快適。
すぐに眠りに落ち起きたらどこかの駅に停車中。まだ岐阜とわかり安心し寝直し。６時１５分頃に起き出して洗面台で顔を洗う。隣の小窓からは白みはじめた空が見え、宇治川を渡るときには山の稜線辺りの空がオレンジに染まる。
大津手前のおはよう放送で妻も起きたようなので下段へ移動。山科の前後で快速を抜いて抜かれて。大築堤から見る京の山には名残の紅葉がちらほら。京都入線時には待機中のEF66の姿(なは/あかつき回送用)が見えるがこれも３月までと思うと寂しい。
梅小路のＳＬ館を横目に過ぎ桂川を渡るとＪＲ桂を通過。島本駅もそうだがホームや階段などだいぶ形になってきており、変化といってもなくなるだけじゃないことを感じる。新大阪を出て淀川を渡り、空中庭園のビルが姿を現す。大きく右にカーブして静かに大阪に到着。この数分間が寝台乗車の最後を演出するようで結構気に入っている。
ホームに降りると幕回しが既に始まっている。だいせん出雲、彗星あかつきにあさかぜ、富士瀬戸はやぶさにさくら。懐かしい名前も多く数分釘付け。回送になったところで写真を撮りに隣ホームへ走り、宮原へと引き上げていく姿を見送った。図らずもお別れ乗車になってしまった今回の銀河。関西へ向かうときの大きな選択肢が一つ減ってしまったのは残念でならない。