大学が夏季休業中なので、高知から東京旅行を思い立ち利用しました。私が東京へ出る際は必ずこの列車を利用しており、これまでもシングルで2回ほど乗ったことがあります。乗車券の手配は、高知市内の旅行会社で頼みました。当初はいつもどおりシングルを利用する予定で、一旦は乗車券を取ったもののこのホームページなど参照するうち、シングルデラックスを利用したくなり、早速翌日には乗車券の変更を頼みました。しかし、JRの場合、新幹線利用が一般的なこのご時勢この列車のキップは発行したことがまれなのでしょうか相当発券に手間取っている印象でした(他に手配した普通乗車券、特急券や、帰りに利用した新幹線は手早く発行していました）。8月24日に手配しましたが、この時点で喫煙寝台は全て埋まっていました。結構な人気のようです。それでも無事シングルデラックスを取ることが出来、後は乗車を待つばかりです。
そして、9月17日いよいよ乗車日です。まず、自宅近くの土佐山田駅からしまんと8号に乗車し、接続駅である坂出を目指します。21時20分ごろには坂出駅に到着、サンライズが発車するホームへと足を運びます。列車自体は3度目ですが、初めて利用するシングルデラックスにつき、もう落ち着きません。デジカメで発車案内票などを撮影し、何度も寝台券を確認しはやる気持ちを抑えて11号車の乗車口で列車を待ちます。私の寝台は22番です。
そして21時42分、サンライズは坂出駅に入線しました。ところが、このとき反対側から高松行きの特急が入線中で、そちらの音が大きく私がサンライズの姿を目にしたときには、びっくりするくらい近くまで来ていました。そのくらい、走行音自体静かなのでしょうか？まぁ、何はともあれ列車に乗り込みます。11号車ですので何か優越感すら感じました。個室に入った途端感じたのはその広さです。もう、これだけでシングルとの差額6000円は十分納得するものでした。21時45分、坂出駅を発車します。以前乗車した、シングルより台車が良いわけでも無いのに、発車したことはほとんど分かりません。ほんの軽くカタコトといっただけで、景色を見なければ分からないような静かな発車でした。列車と行き違うときもほとんど音がせず、列車に乗っているとは思えないような感覚です。これは終点までそうでした。瀬戸大橋通過中、検札が来てこのときにアメニティーグッズとシャワーカードが手渡されました。またこれが、内容が充実しており、使うのが惜しいくらいのものです。で、結局使用せず、そのままの内容で鞄に入れました。岡山では恒例の儀式です。何度乗っていようがこれは欠かせません。岡山を出たところでお休みの車内放送。その後、シャワーに向かいます。私が行ったときはちょうど使用中でしばし待つことに。ちょうど車掌が通りかかり「どうしました？」「シャワーです」と言ったら、隣の10号車のものを案内されました。若い人はあまり使わないのでしょうか。カードを見せて「使ってたみたいですね」とひとしきりの会話。すぐシャワーは空き、汗を流します。終わったのは上郡駅到着の少し手前でした。ここからが、ある種のお楽しみです。あらかじめ購入しておいたお酒で晩酌です。車内の電気を全て消して、流れる景色を楽しみます。適当に酔いが廻ったところで、眠ることにします。ちょうど大阪駅を過ぎた頃です。ただ、どうも気持ちがそわそわしたのか眠れず、何度も途中で目が覚めました。岐阜通過やら名古屋の運転停車は確認しています。その後、次に目覚めたのが静岡付近で、その後はウトウト状態が続きました。もっとも、静かな走りのおかげか、ほとんど疲れは無くかなりの休息にはなりました。意識半ばの状態で夜明け。ただし、この日は接近していた台風の関係で雨。朝日とはなりませんでした。おはようの車内放送で身支度をはじめ、ゆっくりしつつ列車は定刻どおり東京駅に滑り込みました。
東京駅が近づくにつれ、もっと乗りたいなと思っていました。それくらい快適な寝台で、よくここまで作り出してくれたと思います。そして、今後サンライズに乗るときは、ぜひまた利用したいと言うのが素直な感想です。
サンライズ全体では、もう少し車内での食料品確保やアルコール調達の利便性が図られるといいと、常々思います。何せ深夜で、乗車区間が乗車区間なだけに高知であらかじめ調達しますが、結構かさになります。これが改善されれば列車全体の魅力がさらにアップすると考えるのは私だけではないと思います。現状サンライズの唯一の要望点です。
以上、下手な文章ではありますが、乗車記でした。