平成２１年春廃止の公算強いことを受けて、３連休プラス休暇１日取り、はやぶさ東京往復の旅を計画。大学卒業→九州就職時にこのソロに乗車して以来実に１８年振りである。初めて親元を離れる寂しさ、社会人となる不安や緊張感を、その夜のソロで味わった。人生の節目となった思い出の列車にどうしても乗りたい、と今回家族にも理解を得て、旅立ちとなった。
指定３５日前にみどりの窓口で上りソロ偶数番号室希望にて事前予約する。（帰路分奇数番号室も同時に。）その後無事確保できたとの電話が入りひと安心する。その頃正式に廃止のニュース流れ、今後乗車率アップするのではと考えたりもする。一方乗車券はソロであるから親のいる千葉と博多の単純な往復切符を購入する。勿論経由はすべて在来線でとなる。鞄などの備品も準備して楽しみに待つ。
いよいよ博多駅入線。６両と短くなっても機関車牽引で風格がある。一晩よろしくとつぶやいて部屋に入る。何とも懐かしい。少々壁は汚れたもののあれから１８年東京と九州を毎日走っているにしてはよく手入れされている。私もあなたも本当にお疲れ様、と感慨深くなる。客車特有の走行のスピード感、音も変わっていない。まだまだ現役でと思わずにいられない。そして何よりもこのスペースを（時間も）東京まで占有できる贅沢感がある。ただ一つ残念なのは、食堂車・ロビーカーがなくなったことだろうか。食事を用意していない私は、門司での３０分停車の間に、駅から３００ｍのスーパーにて確保することができた。にぎり寿司やアルコール、朝食等を抱えて列車に戻る。気分転換にもなり楽しんだ。慌ただしい新幹線ではムリな話である。機関車交換で撮影に前方へ行くも、ファンが多い。その中には女性もおられ喜ばしい。
横になってみるとわたしには枕の大きさ、硬さがちょうどよい。一瞬拝借しようかと思ったほどである。（笑）衝動が目立つ運転区間もあったが、よく眠れさわやかに東京に降り立つことができた。印象に残ったこととして、車掌さん（下関）の人情味あふれるアナウンスが旅情を盛り上げてくれた。「ごゆっくりおくろぎ下さい」「遠慮なくお申し付け下さい」など長距離列車にふさわしかった。最後に多客期だけでも臨時で運転して頂たいと切に願う。今回思い切って乗って良かった。明日からまたがんばろうと思う。