卒論研究のため出雲に行く用があり、どうも不便な場所なので何かいい交通手段はないかと色々調べていた時にサンライズの存在を知り、もともと寝台列車に興味があったこと・翌日の時間が有効に使えることなどから思い切って乗車してみることにしました。
まずはチケット。時間はあるけどお金は…な学生時代だったので、山陰ゾーン券と往復乗車券のセットを学割で購入することにしました。でも寝台列車に乗るからには個室に乗りたい！ということでソロにすることに。人気があると聞いていたので発売日にびゅうプラザに行きました。が、サンライズについて調べまくっていた私がカウンターで「これこれの割引でこのゾーン券と一緒に…」とお願いすると、駅員さんは若干戸惑い気味。あまり慣れていない方だったのか随分時間がかかってしまいました。でも何とか無事にチケットを入手し、あとは乗車するのみです。
当日はシャワーが混むと困ると思い、家でお風呂に入ってから行きました。途中でお茶と翌朝のおにぎり、缶チューハイなどを買って乗車。想像以上にきれいな内装と、小さいけれど快適な個室にすっかり興奮してしまいました。定刻通りに東京駅を出発。2階だったので部屋の明かりを消してベッドに寝ると大きな月が見えました。興奮していたので名古屋あたりまで眠れず、翌朝は岡山駅に着いた頃アナウンスで目が覚めました。外を見ると皆さん早朝なのにカメラ片手に列車の切り離しを見に走っています。行かなきゃ…と思いつつ眠さに負け、そうこうするうちにまた列車は動き出しました。
ここからは時折車掌さんの解説アナウンスが流れる中、個室で朝食をとったり身支度をしたりして過ごしたりしました。途中で中国山地を越えると川の流れが逆になるところは是非見てほしいです。ローカルな景色の中を3時間ほど行き、米子に着くと多くの人が降りていきました。安来を過ぎるとしばらく宍道湖に沿って走ります。（私の部屋は反対側だったのでラウンジに見に行きました。）そして定刻に終点・出雲へ到着しました。最後まで乗っていた人はあまり多くなかったように思います。私は帰路も米子からサンライズを利用する予定だったので「またね」と思いながら満足な気持ちで列車を降りました。
そこから数日間はゾーン券をフルに使って動き回り、いよいよ帰りのサンライズに乗る日がきました。ちょうど8月の終わり頃で天候が不安定な時期で、前日のサンライズも大雨の影響で運行中止になったので不安になり、朝駅員さんに「今日は大丈夫ですか？」と聞いたら「今のところ大丈夫です」という答えでした。しかし夕方からまた東海道線の方が大雨に見舞われ、米子駅に行ってみると案の定「サンライズ運行中止」の看板が！！その日に帰る予定だったのでもうあまりお小遣いも残っていなく、でも女の子一人で野宿するわけにもいかず…。その時点で19時頃。親戚がいる名古屋まで行こうにも今日中にはもう着けない。とりあえず切符の払い戻しをして翌日の列車の乗車券を買い、余ったお金で駅前のビジネスホテルに急遽泊まることになりました。
翌日はのんびりと在来線特急と新幹線を乗り継いで東京へ帰りました。帰りのサンライズもとても楽しみにしていたので心残りですが、とても貴重な経験ができて思い出深い旅になりました。また今度リベンジしたいと思います。