初のブルートレイン富士号乗車を目的とした三泊四日（車中二泊）の旅を思いつきで計画しました。その結果、こんな結果が待っていようとは・・・。
当時の富士は、はやぶさとの併結以前の単独運行でした。行き（上り）はＡ寝台個室のシングルデラックス帰り（下り）はＢ寝台個室のソロ部屋番号はこのホームページを参考に進行方向に対して順方向を選択しました。きっぷは乗車日の二日前に、難なくゲットでした。以下は、当日の様子です。
出発一時間前に大分駅到着、駅構内のコンビニで食料とお茶等を購入。いざ、初めての富士号乗車、それも完乗鉄目指して。
定時に大分駅出発！ひとつ目の停車駅「別府駅」に着く直前、車内放送が。「機関車のブレーキ故障により、別府駅で修理を行います。」おひおひ、出発してまだ１０分で〜〜〜！
別府駅にて。いつ終わるんだろう？と車内を写真撮影。一向にアナウンスがない。一時間くらい経ったろうか？やっと車内アナウンス。
「機関車のブレーキ故障は直りましたが、客車へのブレーキ回路が働かないため、もうしばらく停車いたします。」おひおひ！
また一時間経過。「機関車からのブレーキ系統がつながらないため、機関車を交換します。」後続のソニックが何本も先に出発して行く。一番に追い越したソニックはすでに博多到着済み
応援の機関車はどこからくるん！再度、アナウンス。「救援の機関車は来ましたが、故障した機関車が切り離せません。」・・・「このまま、機関車を重連したまま門司駅まで向かいます」・・・
で、なんと３時間半もの長時間停車をして別府駅を出発しました。この時点でもう真っ暗です。せっかく、車窓からの海に沈みゆく夕陽を期待していたのに。
遅れの時間が回復されるどころか、さらに遅れて走り続ける富士号。夜明けごろ、京都駅通過確認。外はカミナリと大雨。
いったいいつになったら東京駅に着くんだろうか？東京駅で乗り換えて、東北新幹線に乗らなければいけないのに。（もちろん、接続の東北新幹線指定席券所持）
あきれて、車掌に交渉に行く。東京駅発の東北新幹線にどう見ても間に合わないので、名古屋駅から「新幹線」に振り替えてもらえないか？と。車掌曰く、「上からの指示がないと、出来ません」要するに、自分の都合で乗り換えると、費用は負担になる。それはダメ！（笑）
あきらめてベッドに横たわっていると、アナウンス。落雷および線路保守管理・確認のため、「近江長岡駅」で臨時停車します。おひおひ、また遅れるのかよ！
一時間後、再度アナウンス。
「お急ぎのところ申し訳ございません」「当列車は、３０分後に再出発いたしますが、かなり遅れております。」「お急ぎの方は、当駅より各駅停車電車で『米原駅』までお戻りになり、『ひかり○○号』にて東京までの振り替え輸送を行いますのでご利用願います。」「なお、当列車は、この先、静岡駅まで運行後、運転を中止いたします。」
あ〜あ、やっちゃったね。
で、近江長岡駅で富士を降車して、米原駅へ向かい、ひかりに乗車し東京へ向かいました。いくらＡ寝台シングルデラックスに乗車していたからといって、ひかり号は自由席です。米原から名古屋駅まで通路に立ち、名古屋駅から自由席の窓側に陣取りました。
東京駅着は何時だったろう？で、東北新幹線の改札に向かい、「富士遅れによる、指定列車発車済み」を伝え、これまた、後続の自由席を指示され東北新幹線に乗車しました。
あ〜あ、完乗鉄を目指したのに。残念！しかも、特急券等の払い戻しはなし。払い戻さないのを条件に振り替え輸送の決定が出たらしい。でも、それって、おかしくないですか！！！
そんな、超思い出に残る、ブルートレイン富士号の乗車記録でした。（笑）今となっては笑えますが、当時はかなり焦っていました。でも、機関車の重連や途中駅での臨停、振替輸送、運行中止等、普段は経験の出来ないことを体験し、いい思い出となりました。もし、東京に着いてからの予定がなければ、もちろん運行中止まで付き合っていたと思います。そう考えれば、少し残念な気もします。
すでに富士は廃止され、それどころかブルートレインそのものが数少なくなってしまいました。淋しい限りです。当時を思い出しては、このホームページで良き昔を回想しています。ありがとうございました。