さいはての竜飛岬をめぐり、民宿でおいしい海鮮料理を堪能した後、津軽鉄道に乗るはずだったのですが時間の関係でやむなく断念。せっかくのフリーきっぷなのでスーパー白鳥で青函トンネルを無駄に往復。北海道への人生初上陸を達成。そんな旅の締めくくりとして、あけぼの号の開放B寝台に乗りました。
天気予報で「夜は日本海側は大荒れ」と出ていたので、運休した場合はもう1泊して浅虫温泉にでも行こうかと思いましたが、駅で問い合わせたら運行しますとのこと。えらいぞJR東日本。雪降りしきる駅のホームで缶コーヒーを飲みながら体を温めていると入線のアナウンスが。EF81を撮影した後寒いのですぐに車内へ。そして発車。冬ということもあって乗車率はかなり低く同じ車輛には5人だけ。開放寝台4人分を一人貸し切り状態です。乗車券の表示は下段ですが、ここはひとつ子供心に返って「秋田まで誰も乗ってこなかったら上で寝よう」と決め、コンビニで買ったおにぎりを食べながら車窓の雪景色を眺めていました。外は予報通りの天気で、だんだん雪から吹雪に変わってきて，通過駅のホームも真っ白。その影響か秋田には少し遅れて到着。全体の乗客は増えましたが自分の寝台には誰も乗ってこなかったので、眠気誘いにアルコールを体に入れつつ就寝準備。隠れスペース的な上段に寝るのも、ブルトレに乗ったらやってみたい事の一つでした。
しかし、行きと同じくなかなか寝付けず。おまけに個室と違い廊下の光がもろに入ってくるため明るくて寝れません。天井の照明もなかなか消してくれないので、壁にひっついて寝るはめに。揺れか、明るさか、はたまた体質か・・・上段なので特に揺れがひどく、夢の中でやけにリアルな地震に遭いました。深夜でも暇つぶしができるロビーカーのような車輛も連結してくれればいいのになあ・・・。とはいえこのご時世そんな贅沢は言ってられないですね。
朝のおはよう放送は高崎停車の20分前でした。そしてなんと、強風の影響で1時間15分もの遅延とのこと。朝の首都圏では通勤電車を優先させなければならないため、上野に到着するのは10時頃になってしまうそうです。新幹線への振替乗車を薦められ、ここは鉄道マニアの意地と旅の疲れで早く帰りたい思いとのせめぎ合い。かなり迷いましたが結局新幹線に乗る事に決め高崎で泣く泣く降車、Maxたにがわで上野へ戻りました。
帰りは悪天候による大幅な遅延というハプニングもありましたが、開放寝台はやはり楽しいものだとおもいます。これぞ夜行列車、という感じで。もう少し乗客がいれば、向かいの寝台の人どうしでいろいろおしゃべりができそうなもんですが、乗車率が低いせいでそういう機会を得るのも難しくなっているようです。ほぼ同じ区間を3時間ほどで駆け抜けてしまう新幹線にも負けず、素敵な旅を演出してくれるあけぼの号、１日でも長く運行を継続してほしいです。